2008年07月14日

390旅 マキアヴェリ『君主論』 ★★★★

「君主は戦いに勝ち、そしてひたすら国を維持してほしい。そうすれば、彼のとった手段は、つねにりっぱと評価され、誰からも誉めそやされる。大衆は常に、外見だけを見て、また出来事の結果によって、判断してしまうものだ。しかも、世の中にいるのは大衆ばかりだ。大多数の人が拠りどころをもってしまえば、少数の者がそこに割りこむ余地はない」p106
マキアヴェリ『君主論』(中央公論新社, 1995)

 政治家論といえば、マキアヴェリを外すことはできない。刊行されたのはマキアヴェリの死後の1532年であり、そもそもメディチ家に献上するために書かれた。
 マキアヴェリがこだわり、君主(=政治リーダー)が取るべきとした行動とは、結果を出すことであった。ヴェーバーに近い。
 結果に重きをおく余り、手段への考え方がえげつない、と後世から評されてしまう。マキアヴェリストというと、目的ために手段を選ばない冷徹な人間を指すようになっている。
 しかし、マキアヴェリは人間への読みが深かったに過ぎない。責任倫理を果たす上で、大衆を味方につけておかないと梯子を外される。だからこそ、何はともあれ大衆を味方につけることを重視したのだ。マキアヴェリは「手段を選ぶな」と主張していたわけではない。

□参考ウェブサイト
『君主論』(wiki)

posted by 藤沢烈 at 10:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 本の旅 ★★★★ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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