2009年01月01日

763旅その2 ジャック・アタリ『21世紀の歴史』★★★★★

「もともと地球規模の性格をもつ市場が、もともとローカルな性格をもつ民主主義の法則に背を向ける。クリエーター階級がメンバーである富裕層は、いかなる国に滞在する場合も、滞在先の市民としての忠誠心や連帯感をもつ気は毛頭無く、滞在を個人の契約として考える」p209
ジャック・アタリ『21世紀の歴史』(作品社, 2008)

 本著の第三章以降がアタリの骨頂。アメリカの終焉を予測したのち、2035年頃から世界は超帝国/超紛争/超民主主義の時代へ以降するとアタリは説明する。

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 国を超えた個人や企業はテクノロジーを活用して、独自のライフスタイルを築き始める。その流れに国家やその他中産階級も巻き込まれ、国や民主主義の役割はますます減るという。
 国の影響低下と下層ノマドの恒常化に伴い、国を超えた海賊や私設部隊が登場。協力な武器の登場と共に、世界の様々なステージで紛争が連続する。
 超帝国・超紛争によって人類は危機に直面するが、超民主主義という希望があるとアタリは考える。超ノマドの中で愛他精神をもつ人間や、社会価値を追求する企業らが、新しい価値観を模索するという。
 超民主主義のプレイヤーは、社会起業家たちが担う可能性がある。20世紀型の社会起業は、これまでの開発途上国の支援が主であった。21世紀では、これからの危機に対応する社会起業家が求められる。日本人はその役割を担える可能性がある。

□編集後記
 2009年の幕開けに最適な本でした。本著は、全ての社会起業家にとって必読書でしょう。

posted by 藤沢烈 at 12:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 本の旅 ★★★★★ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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