「『ここでいう「将来性」は、「社会変革におけるインパクト」がまず第一で、経済的利益はまちまちだ。綿密な調査と分析に基づいて将来性を判断するものの、インパクトが並外れて大きい企業にはリスクを取ってでも投資する。でも、決して「寄付」ではない』(Timothy Freundlich)」p231
渡邊奈々『社会起業家という仕事 チェンジメーカーU』(日経BP社, 2007)
写真家である著者が、20人の社会起業家に行ったインタビューをまとめた一冊。一つ一つの事例も丁寧に掘り下げられている。
その中から17事例を整理した。
社会的弱者への直接支援と間接支援に大きく分けられる。
直接支援では、緊急・短期的な支援として、人道援助、買春被害救済、病児保育対策が挙げられる。中長期の支援としては、貧困層顧客向けの製品製造、マイクロファイナンス、職業訓練センターなどがある。
間接支援では、途上国向けとしてメディア、法律家育成、外交支援。先進国向けとして社会団体向けソフトウェア、社会起業家向け投資もある。
日本で最近取り上げられる若い社会起業家は、直接支援系が多いようである。間接支援も広がりつつあるが規模は小さい。間接支援の自力が上がると、直接側の事業拡大も進むだろう。
□編集後記
本著で取り上げられているエムクルー社は、当人は社会起業家であることを謳っているものの、労働者給与からピンはねを行っていたなどの問題があり、国会でも取り上げられた(wiki参照)。社会事業の流れは進むだろうが、職業倫理を高度に保つことが求められる。

