2009年09月17日

1247旅 神田昌典『全脳思考』★★★★

「土壌を整えておけば、アイデアという種子はそこに舞い降り、自然に発芽・成長しはじめる。結果の違いは、種が降りてくるかどうかではなく、準備を整えているかどうかで決まるのだ。だからこそ、理想の未来を受け入れるよう準備することが大切。そして、そのためにあなたを最大限サポートするのが、全脳思考モデルである」p143
神田昌典『全脳思考』(ダイヤモンド社, 2009)

★本の概要
 『口コミ伝染病』『60分間・企業ダントツ化プロジェクト』などの著書で知られるコンサルタントによる、論理思考と物語思考の統合アプローチを説明した一冊。『出現する未来』でも紹介されたU理論や、ジョセフ・キャンベルが説明した物語元型に基づくモデル、「Uの底」の深層とビジネスの結びつきにも言及されていて、私の関心領域と大変近いエリアを書かれている。

★全脳思考の五つのステップ
 タイトルの「全脳思考」は、分かりやすくモデル化されている。
 ステップ0・準備。縦軸にプラスとマイナス、横軸に現在から未来までを三等分した、マトリクスを作成する。ステップ1・顧客の未来。マトリクスの右上に、顧客が120パーセントHAPPYとなる状況を描く。顧客イメージをイラストで添えつつ、VAKFM(視覚、聴覚、感覚、名声、金銭)の観点で詳細を吹き出しで記入する。ステップ2・顧客の現在。同様にVAKFMの観点で左下の現時点での顧客状況を記す。ステップ3・クライマックス。現在(左下)から将来(右上)までのルートを書きこむ。神話が「旅立ち」「通過儀礼」「帰還」といった定型をとるように、直線でなく蛇行させるのがポイント。ステップ4・気づきのホップ・ステップ。クライマックス含めて三つのアイデアを盛り込む。ステップ5・オープニング。クライマックスに対応させた、最初の状況を描く。

★編集後記
 問題解決のためには分析思考と発想力の二つが必要なことは、コンサルタントなら誰でも知っている。しかし論理的思考力が強調されすぎた為に、型どおりの詰まらないソリューションが広がっているようだ。しかし右脳的・直感的な発想力を鍛える方法論は多くはない。そうした思考法を誰でも使えるように丁寧に説明したのが本著だと言える。


posted by 藤沢烈 at 18:10| Comment(0) | TrackBack(0) | 本の旅 ★★★★ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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