2012年03月03日

1428旅 『震災復興 どうなるこの地域、あの企業』★★

「東日本のみならず日本全体がものづくりで競争力を失い、空洞化する可能性がある。ゆえに国を挙げてサプライチェーンの修復を急ぐべきであると、増田(東レ経営研究所)は主張する。復興のシンボルとなるテーマを掲げ、内外から優良企業、優秀人材、投資マネーを呼び込むことが重要である」p122
「金融庁のまとめによると、2010年9月末段階での被災地39市区町村の金融機関が抱える企業向け融資や住宅ローンなどの残高は約2兆8000億円。こうした融資先の中には、今回の震災で事業再開の目処が立たない企業や津波で家を失い、ローンを抱えて避難所暮らしを続ける人も少なくない」p134

■概要
 震災復興関連のムック本。小宮山宏氏、村沢義久氏の日本復興論がのるPart1、原発関連の記事がのるPart2、企業復興動向が掲載されたPart3に分かれている。最後のPart3が面白い。自動車、電機・電子、金融など19の業界別の被災・復興状況が整理されていて、分野別に状況が垣間見える。ただ2011年7月刊行なのでやや古い。

■産業構造別の分析が必要
 自治体ベースに実施されているため、復興はどうしても地域別に考えられている。被災者支援の観点では、弱者向けのセーフティネットをしくためにエリアコミュニティを欠かすことはできない。ただ、産業復興となると話は変わる。生産・加工・販売に至るプロセスは県や国を超える。
 東北産業復興のためには、東北以外の地域にある企業を支援する必要があるかもしれないのだ。産業構造、付加価値、金融を洞察し、東北復興を推し進めるためには。もちろん国が考えるにも、各企業が考えるにも限界がある。このテーマは自分にとって大きな宿題として残されている。


posted by 藤沢烈 at 22:52| Comment(0) | TrackBack(0) | 本の旅 ★★ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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