2015年02月07日

地方創生でKPI原理主義がはびこる恐れ。(2月7日)

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 2月5日は、仙台で行われた、宮城県の復興支援員と地域おこし協力隊による年度末報告会に参加しました。

「復興支援員地域おこし協力隊活動年度末報告会」
http://ow.ly/IE97O


 宮城県は、「みやぎ復興応援隊」という名前で、石巻、南三陸などに県から復興支援員を派遣しています。3年間という期間が終了しつつある取組も少なくなく、「応援隊の活動をいかに地域に残すか」「応援隊員自身のキャリア」といったトピックが議論されていました。
 アドバイザーのお一人の稲垣文彦さんとは、「復興支援員が目指すべき目標は、交流サロンを何回やったとか、イベントに何人集客したではない。地域がいかに変わったかである」と話し込みました。
 最近は政府も「KPI」という言葉を用いるそうです。本来、KPI(Key Performance Indicator)は民間企業における管理会計の用語です。KPIで間違いがちなのは、思想なく数値目標だけを設定してしまいがちなこと。大事なのは、まずその会社がどんなビジョンをもっていて、そのための戦略方針は何か。それらを組織の中で共有するためにKPIは用いられるのです。しかし企業内でもKPIは単なる業績管理ツールになってしまい、ビジョンは戦略は置き去りにされて数値目標が目的化しているケースが見られます。
 地方創生や、復興支援員の文脈でも、同じ問題が発生しないか恐れています。めざすべきは地域の未来であり、そのための地域の変化。そのことを抜きにして、売上利益とか、集客数などを支援員の目標にすべきではないのです。よそ者が入ることで、地域の人と組織がいかに変わりつつあるか。そうした事例が積み重ねられているか。その一点をまずは洞察することが必要です。

■『里山資本主義』(藻谷浩介, 2013)★3ー1593旅
「『里山資本主義』とは、お金の循環がすべてを決するという前提で構築された『マネー資本主義』の経済システムの横に、こっそりと、お金に依存しないサブシステムを再構築しておこうという考え方だ」
「ETICが、起業を考える若者を対象に行った意識調査では、いま、若者たちの五人に一人が、農業や漁業といった『一次産業』に挑戦したいと考えているという。かつて、企業の花形だったIT産業の二倍以上である」
http://ow.ly/IE518
 一昨年話題を呼んだ、従来のビジネスとは違った価値交換が地域で行われつつあるのでは・・と事例を交えて論じた一冊です。地方創生が各地で検討されている今、読んでおきたい一冊です。藻谷さんはETICも取材されています。熱意ある若者たちが地方で活躍しつつある様子は、東北でも見られます。その取組が一過性にならないようにするのがRCFの役割です。

■おしらせ
□RCFでは、リクナビNEXTさん上で求人案内を掲載中です。ご関心ある方はご一読下さい→http://ow.ly/IjuFY
□2月5日、宮城県復興支援員・地域おこし協力隊活動報告会に参加→http://www.renpuku.org/notice/2831/
□2月12日、東北4県東日本大震災復興フォーラムin東京に登壇。詳細・申込→http://fukkou-forum.com/fukkou.pdf

□『「お金でも制度でもない、被災地には人材が足りない」 藤沢烈さん』(9/8、毎日)→http://bit.ly/1wkPtBb
□東北復興に関心ある方は、twitterとfacebookのフォローをお願いします→
https://twitter.com/retz
https://www.facebook.com/retzfujisawa
(了)
posted by 藤沢烈 at 10:45| Comment(0) | TrackBack(0) | 街と人の旅 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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