「田中(角栄)はまさにその"あちら"側の牙城、東大出の官僚の集団の中にのりこんでゆき、彼らから『所詮、土建屋』と陰口を叩かれながら、しかしその彼らを堂々とつかいまくってきた」
「彼ら(田中角栄、中川一郎、浜田幸一)が企図したのは、戦後の大衆化に即応した彼らなりの民主化(大衆の生活利益の確保)と近代化(開発)の遂行であった」
1986年初出の本です。中選挙区時代は地域の意思によって国会議員が選ばれていて、道路や施設といった形でダイレクトに地域に利益を誘導されてきたことがわかります。
小選挙区時代となり、国全体の「世論・論点」によって議員の当選落選が決まるようになりました(たとえば郵政、たとえば政権交代)。その分、国会議員と地域の繋がりは弱まりました。
ただし、岡本全勝さんがいうように(http://retz.seesaa.net/article/247691714.html )、中央のお金や制度を地方にひっぱってくる時代ではなくて、むしろ地域が現場になる時代です。その意味では、30年前とはことなって、むしろ都会からよそ者人材を地域地域に送り込み、そこで新しい社会づくりを行う必要があると考えます。
復興支援員や地域おこし協力隊、日本版シティマネジャー(地方創生人材)といった取組は、そうした構図の中に位置づけられています。
■藤沢烈からのおしらせ
□藤沢烈の新著が3月11日に講談社より発売されました。『社会のために働く 未来の仕事とリーダーが生まれる現場』。購入は→http://ow.ly/JI7F3
□『「お金でも制度でもない、被災地には人材が足りない」 藤沢烈さん』(9/8、毎日)→http://bit.ly/1wkPtBb
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(了)