今日は盛岡・福島出張です。福島では、アーカイブ拠点施設有識者会議に参加します。三回目で、国に要望するための中間報告案が準備されています。
さて、このブログでは博物館シリーズ?ということで、これまで4回言及しましたが(※1)、最終回として、博物館の経営についてかきます。
「時間はかかっても、会員には自主的に事業実施のための組織を作ってもらい、博物館側がそれをサポートするという形が望ましい」p155
「江戸東京たてもの園では、1996年、川崎市日本民家園のボランティアの仕組みを参考にして、試行的にボランティア制度を実施した。各ボランティアに、来園して活動できる曜日を決めてもらい、曜日ごとに『曜日班』を組織し、月2回程度の活動を基準とした」p159
『新博物館学〜これからの博物館経営』(小林克, 2009)★4
学芸員出身の研究者による、一冊。「広報」「マネジメント」「旅行代理店との連携」など参考になりましたが、ボランティア組織運営についてが目を引きます。人と防災未来センターの村田研究部長も話されていましたが、展示物だけでなく、当事者による経験談が加わってはじめて震災のリアルが伝わります。"人防"でボランティアが語り部を行っているように、福島アーカイブ拠点でも、原発事故当事者による語り部が活躍することでしょう。
なお、人と防災未来センターについては、10周年記念誌によってそのマネジメントを勉強しました。下記に全文PDFで公開されていますから、参考にしてください。
人と防災未来センター10周年記念誌・別冊
http://www.dri.ne.jp/centertop/10years
※1「博物館をNPOに任せたら。(5月5日)」
http://retz.seesaa.net/article/418433606.html
「補助金が問題ではない。外部性が問題である。(5月7日)」
http://retz.seesaa.net/article/418542472.html
「博物館と観光、コッツウォルズと釜石。(5月8日)」
http://retz.seesaa.net/article/418596192.html
「ミュージアムと地域と原発事故と。(5月16日)」
http://retz.seesaa.net/article/419063813.html
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