中越震災で全村避難の大きな被害があった山古志村で、復興に力をつくした松井治二さんが19日に亡くなられました。各紙が報じています。
「地震で水没した自宅を含む木籠集落の保存を主張し、集落を見渡せる高台に交流施設「郷見庵」を設けて訪問者に被災体験を語り継いだ。また、全国有志でつくる「山古志木籠ふるさと会」の会長として、福島第一原発事故の避難者との交流や支援にも力を入れた」
「松井治二さん死去」(読売新聞, 8月20日)
http://www.yomiuri.co.jp/local/niigata/news/20150819-OYTNT50363.html
震災から1年と少したった2012年5月に、山古志村を私は訪れました。震災で家々が水没した木籠集落におられたのが松井治二さん。この方の話を伺って、復興とは何か。そしてRCFが何をすべきかが、クリアになったことを今でも覚えています。当時の衝撃はブログにつづっています。
「値段がついていることが大事だよ。買ってくれなくてもいいの。売っていれば人が入ってくれるでしょ」。松井治二さんの言葉が印象的です。集落に住む皆さんはパンや牛肉を持ち込んでいて、売れたら後で松井さんが代金を渡すのです。集落に生業が成り立っていることが驚きでした。高齢者しか住んでいなくとも、町から人が訪れればいい。村と町との繋がりができることが復興、そんなイメージが湧いています。
『高齢化が進んでも集落は消滅しないー藤沢烈BLOG(2012年6月8日)』
http://retz.seesaa.net/article/274094149.html
高齢化が進んだ集落であっても、外にオープンに開いて交流を続けるならば、けして消滅することはない。この現実を直接みることができて、またそのリーダーである松井治二さんの声を聞けたことで、自分が東北の復興に力を出し続ける原動力となりました。もっと多くの方に山古志村に行っていただき、また松井さんにお会い頂きたいと思っていました。それが叶わなくなったことが、残念でなりません。
松井さんのご冥福を、心よりお祈り申し上げます。
■おしらせ
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自分は埼玉県に住んでいます。松井さんとの出会いは2年前でした。その後短い期間では有りますが、松井さん、木籠地区の方、そこで出合う方との交流をして来ました。そして闘牛会の仲間にも入れて頂きました。松井さんは亡くなりました。しかし、残された事は多大で、これからも引き継がれて行くと思います。機会がありましたら、その姿を見にきて下さい。