「全部わかって書いている――これぐらい、つまらないこともありません。それなら、書かないで頭の中で考えて、あっ全部できたと、もうそれで終わればいいんです。ものを書いていて文章が活き活きして自分でもおもしろいな、というのは、周到に計算して書いているうちに、自分にも予想もつかないような展開になる時です。それが実は文章の本当の値打ちです。予想もつかなかった展開とは、もともと自分の中にあったことなんです。普通に考えていては出てこないけれど、長期記憶の中からはとんでもないものがヒュッと出てくるんです」
井上ひさしほか『井上ひさしと141人の仲間たちの作文教室』(本の森、1998)
去年の10月14日から書評をほぼ毎日続けてきた。合計が100冊を超えたが、まだまだ続けていきたい。
毎週日曜日に、小さな集まりを持とうと思っている。毎日本を読んでいる人が集まり、その内容を共有し、またそれぞれが読むべき本を提案しあう会だ。毎週五冊読み、自分なりのコメントを行うことを、参加の条件としたいと思う。10週間続けていただいて、50冊読み続けることで、人生が大きくシフトすると思うし、また別の本で取り組んでいる仲間がいることも、励みになると思う。開始は2月11日の週から。興味がある方は、info@rcf.co.jp(@は小文字にして下さい)まで。
と、いうこともあり、少し書くことについての文章を数冊読んでいきたい。
この本は、井上ひさしによる、岩手県で行われた三日間連続の講座をまとめたもの。読みやすく、井上による添削も記されてあって、おすすめ。
本を読んでいるだけでは、論旨や結論に気をとられる。後で振り返っても、役に立ったか立たなかったか、程度しか覚えていない。しかし書くことによって、意識していない気づきが言葉に表れることがある。
自分にとって本は、無意識や暗黙知にアクセスするための媒介なのだろう。しばらく続けていこうと思うし、仲間とともに進めていきたい。
□参考ウェブサイト
『井上ひさし』

