2016年08月30日

今日で、東日本大震災から2,000日。(8月30日)

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京都・円山神社にて。

 今日で、東日本大震災から2,000日がたったことになります。震災当時の小学6年生は、高校3年生になっていて受験勉強の夏を送っています。35歳だった私も40歳になりました。時間は過ぎ、復興というと熊本を思い起こすことも増え、東日本大震災は多くの人にとって過去の事になりつつあります。
 しかし、5年前から時間の流れが止まったままでいる人のことを忘れてはなりません。産経新聞がそうした被災した皆様の2,000日について、心の残る連載をされています。

『娘の火は消えたの? 早いよ 婿の再婚「つらい」』(産経新聞, 震災2000日を歩く)
http://www.sankei.com/affairs/news/160826/afr1608260010-n1.html

『娘が生きた証し「娘の死に場所を粗雑にしておけない」』
http://www.sankei.com/premium/news/160827/prm1608270026-n1.html


 観測史上はじめて、大型の台風が東北に上陸する予報になっています。台風による被害がすくないことと、震災から2000日になったことを祈って頂ければと思います。

[読書1742旅]『情報参謀』(小口日出彦, 2016)★4
「私は、自民党が大敗して政権を失った2009年夏の総選挙直後から、2013年夏の参議院選挙に勝利して政権を完全に奪還するまでの四年間、同党の『情報参謀』役を務めた。自民党が政権奪還に向けて、本書に記したような戦略的な情報分析活動をおこなっていた事実はこれまで一度として明らかになったことはない」p3
「松本大臣は暴言会談から2日後の7月5日に大臣辞任に追い込まれている。(略)ネットの力がテレビや大手メディアを動かし、一瞬で大臣を辞めさせるだけの情報パワーをもってしまったのである」p118

 昨日紹介した西田先生の「メディアと自民党」が外部から自民党のメディア対策の変化を分析した本だとすれば、この本は自民党の内部で実際にメディア対応を行った人物による本となります。自民党が政権を失っていた2009年から2012年にかけて、著書はテレビメディアやインターネットでの自民党等の露出状況の分析と、それにともなう提言を行い続けています。とりわけ、インターネットの政治における重要性が増し続けていて、自民党がそこに迅速に対応したプロセスを知ることができます。政治とメディアの関係を考えるうえで、貴重な史料になっていると言えるでしょう。
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2016年08月27日

4人の社会起業家と仙台で語る。/『若者の貧困と学校』(8月27日)

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仙台、ソーシャルイノベーションナイトにて。

 25日は、仙台で行われたソーシャルイノベーションナイトでモデレーターでした。
 二つのセッションを行いました。一つ目は、GRA岩佐大輝さんとre:terra渡邊さやかさん。二つめはスリール堀江敦子さんと、シェアビレッジの武田昌大さん。いずれも実績ある社会起業家ですが、事業内容よりも、起業した想いや地域へのかかわり方、継続に向けた心の持ちようなど、頭よりも心側に着目して話を伺いました。
 このセッションは、仙台市が社会起業都市を目指す一環で行われています。新公益連盟として、地方都市で社会起業家が増えることは重要だと考えています。まずは仙台をモデルケースとして、いかに社会起業家のコミュニティが形成されるか、模索していきたいと思います。

[読書1740旅]『若者の貧困と学校』(早稲田大学教育総合研究所, 2015)★3
「かつては利子付きの奨学金はありませんでした。導入されたのは30年前です。1984年に日本育英会法の全面改正で有利子枠がつくられたわけです」p11
「1990年代前半、奨学金を借りる人は学部では全体の22.4%でしたが、これが2012年に52.5%にまで上がっています」p20

 こちらも、近年の大学生の経済状況が悪くなっていて、一方で日本学生支援機構(以前は日本育英会)が財務強化するために有利子枠をつくったり、取り立てを民間並にしていることで、社会問題化しています。確かに奨学金という名前ではなくて、学生ローン等の言葉で借金であることは明確化すべきでしょう。一方で、大学に行く行かないで所得格差が開きやすい構造を変えていく必要があります。
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2016年08月25日

九州と東北は、災害を乗り越えるサービスを生み出せるか。/『日本の奨学金はこれでいいのか!』(8月25日)

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福岡市役所主催・防災サミットにて。

 昨日午前中は、福岡市役所主催の防災サミットに参加でした。
 私は「防災×パブリック」とのお題で、高島市長モデレーターの元、兵庫県立大学の木村先生、日本財団の黒澤さんとともに登壇。災害発生時や避難所段階において、自治体・NPO・企業がいかに連携しながら対応していくかについて、深く議論ができたように思います。その後は、孫泰蔵さんモデレートの元、コードフォージャパンの関さんらにより、社会課題を技術(テクノロジー)でいかに解決するか、事例を交えた議論が展開されました。
 今回のイベントは、福岡市役所が主導する形で、次の災害時に役立てるサービスやアプリを開発し、全国に広げていくことを目指して行われました。高島市長が「シンゴジラがどこにやってくるか分からない」と表現したように、想定外の災害は必ず日本のどこかに再び出現します。災害を経験した地域でないと、その重要性に気づきにくいもの。被災地域となった九州と東北が繋がり、役に立つサービスが生まれればと思います。2つの地域で仕事ができている我々も、お手伝いを続けます。
 今日は、これから仙台でのイベントに登壇です。

[読書1739旅]『日本の奨学金はこれでいいのか!』(奨学金問題対策全国会議,2013)★4
「教員は、日本育英会の無利子の第一種奨学金については、以前は一定期間勤務すると返還が免除される職業でした。しかし、1998年4月1日にその制度は廃止され、その後、大学学部、短期大学もしくは高等専門学校に入学した人の場合には、教員になっても奨学金返還は免除にならなくなったたからです」p13
「裁判所から支払催促を申し立てられる奨学金滞納者は2004年にはわずか200件でしたが、2011年には一万件にも増えています」p24
 今年の参院選でも給付型奨学金が話題になりましたが、この流れを作ったのが編集している奨学金問題対策全国会議であり、この本によって育英会奨学金の課題が浮き彫りになりました。
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2016年08月24日

福島から福岡へ。/『教育を家族だけに任せない』(8月24日)

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福島づくり、を飲みながら。

 昨日は福島出張。現在は、週に一回は福島に通っています。行く度に福島の桃を買って帰るのが日課だったわけですが、昨日は買えませんでした。明日は、福岡市主催の防災イベントに登壇(※1)します。福島を夜でて、翌朝9:00に博多にいるためには、羽田空港で宿泊してから、朝6時25分のJAL便に乗る必要があるのです。仕方なく(?)、キリン一番搾りの「福島づくり」を飲みながら、福島を後にしました。
 福岡のサミットでは、高島市長ファシリテートの下、とりわけ避難所対応について議論することになっています。東日本大震災の時は、わたしは「つなプロ」の情報分析担当として、300の避難所から寄せられる避難者の生活状況を整理し、どんな課題が潜んでいて、次にどんな対策が必要かを提言していました。今後の災害に備える議論になれば、と思います。

※1 福岡「防災サミット」に8月24日、登壇します。
http://retz.seesaa.net/article/440967931.html


[読書1738旅]『教育を家族だけに任せない』(大岡頼光, 2014)★4
「資力調査無しですべての大学生に給付奨学金を与えてしまうと、裕福な子どもの大学生活を支える給付奨学金に、家の貧しさのゆえに進学を断念した高校生が就職し労働者として働いて払う税金がつぎこまれることになる。それは許されないというのがバーの論理だ」p77

 教育政策のあり方について、論理的に丁寧な議論がなされていて参考になります。スウェーデンでの給付型奨学金の議論が面白い。導入に至ったのは、低所得者層への対策ではなく、本人の自立を促すためとのことです。経済力が低い高卒学生世帯が働くことでの税金が、経済力が高い大卒学生世帯の奨学金に回ることが不公正と判断。一方で、親が学費を負担しないようにし、本人が進学の判断ができるように、資力調査無しで給付奨学金を与えた、とのことです。日本でも、より深い奨学金の議論が必要です。
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2016年08月23日

オリンピック閉会と、震災支援への1万人の感謝。(8月23日)

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オリンピック閉会式での「ありがとう」

 リオデジャネイロオリンピックが閉会しました。リオから東京へのバトンタッチに向けた、日本による8分間のセレモニーが閉会式で披露されています。その冒頭では、世界中の言葉で「ありがとう」と感謝が示されました。5年前、東日本大震災に世界中が支援してくださったことへの感謝の言葉です。「ありがとう」の人文字は、被災地中心に27小中高10,000人の生徒たちでつくりあげました。

フラッグハンドオーバーセレモニー 芸術パート 国民参加に関して
https://tokyo2020.jp/jp/special/rio-to-tokyo/flaghandover/


 五年前のあの頃の支援に、日本は十分感謝することができていないのではないか。そんな想いがありましたから、素晴らしいメッセージになっていたと思います。2020年の東京オリンピックは、「復興五輪」という意味合いもあります。東北(そして熊本)の復興が進んでいることを、世界に知って頂ければと思います。その一端をRCFも引き続き担っていければと考えています。

[読書1737旅]『教育の失敗』(福井秀夫, 2010)★3
「教育バウチャーとは、学校に対する予算を、在籍する児童生徒数に応じて交付する制度のことである」p3
「クリーブランド市においては、バウチャー対象学校への転入の前後で、転入した児童の全米統一試験の成績が、読解力で5.6ポイント、算数で15.0ポイント上昇したという」p9

 震災前に、北欧に教育視察に行ったことがあります。デンマークでは、生徒数に応じて予算が交付されていることがあり、学校の新設が自由にできていました(自由だけど、生徒を確保できなければ存続できない)。リスクをとって新しい取り組みがなされることが、教育分野でも日本で進んでも良いように思います。

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2016年08月18日

RCFバーチャルツアー〜オフィス編〜/『教育バウチャー』(8月18日)

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RCFオフィスにて。

 RCFで採用を全面的に進める上で、東京オフィスの様子をスタッフがまとめてくれました。

RCFバーチャルツアー〜オフィス編〜

 赤坂見附駅からそれほど遠くないにも関わらず、赤坂御所の近くで緑が窓全面に広がるという、素敵な環境で仕事できています。
RCFでは、社会事業コーディネーターを採用中です。説明会は9/2(金), 9/23(金), 10/28(金)に開催しますので、ぜひお越し下さい。詳細は→https://rcfrecruit.tumblr.com/post/148620513928/event160815

[読書1736旅]『教育バウチャー』(福井秀夫, 2007)★3

「教育バウチャー制度について、現場の学校長としてどう思うか。『児童生徒の人数によって学校の収入が変わる教育バウチャー制度は非常に効果的だ。悪い学校が、予算が保持されているため生き残ることはよくない。2年前、ナッカ市でも大きな公立学校が廃校になった。また、新しい学校ができても魅力的でなかったので生徒が集まらなかった』」p108

教育バウチャーは、橋下・前大阪市長が進めたこともあり、塾費用の補てん的なイメージが広がっているように思います。しかし海外の文脈では、公教育に用いられます。公立学校が生徒確保を競争し、生徒数に応じて補助金が決まるのです。本著では、こうした公教育へのバウチャー制度のメリットデメリットについて論じられており参考になります。私の意見としては、教育へのアクセスは確保されるべきですが、サービス提供者側はいま少し競争があってもよいように思います。
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2016年08月17日

RCFの採用、再開です。(8月17日)

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 RCF採用公式ページより。

 担当スタッフの懸命な取り組みにより、RCFの採用ページがリニューアルされました。
 
RCF採用ページ
https://rcfrecruit.tumblr.com/post/148620513928/event160815


 新規事業担当スタッフを募集しています。東北や熊本復興に限らず、新公益連盟を通じた非営利セクターの支援、全国への一次産業や人材支援の取組など、RCFがコーディネートする課題領域はますます広がっています。
 9月2日、9月23日、10月28日にそれぞれ採用説明会を赤坂オフィスで行います。関心がある方はまずはここにお越し頂ければと思います。
 皆さんの参加を、心からお待ちしています。

[読書1735旅]『教育投資が日本を変える』(下村博文, 2016)★3
「一夫婦当たりの理想子供数は2.42人であるのに対し、夫婦の最終的な平均出生子供数は1.96人にとどまっており、理想の子ども数を持たない最大の理由として、『子育てや教育にお金がかかりすぎる』ことが挙げられている」p50

 前の前の文部科学大臣であった下村議員による、教育政策についての一冊です。教育の投資対効果や、幼児教育の必要性などが、論旨明快に語られます。政局やイデオロギーではなくて、もっと論理をもって政策を語られる環境ができないかものか・・と考えさせられます。

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2016年08月16日

熊本地震から四カ月。(8月16日)

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皇居をランニング中。

 熊本地震から四か月が経ちました。

熊本、避難所になお1752人 地震から4カ月(日本経済新聞)
http://www.nikkei.com/article/DGXLASDG13H3Y_T10C16A8CC1000/


 16万棟を超える被害がありましたが、市町村と県、NPO・企業の連携による、復旧復興が少しずつ進んでいます。仮設住宅は4千戸整備されつつあり、入居も開始されました。復興に向けた予算も8千億円用意され、複数年度で支援を続けるための復興基金もできます。
 一方で、東日本大震災をはじめとする過去の災害で生まれた課題も生じています。仮設住宅に移ってからのコミュニティ形成。設備の復旧を終えた事業者に対しての、付加価値を高める産業支援。復興を支える人材も既に不足しています。
 必要な取組は明確ですが、実行するための担い手が十分ではありません。こうした課題にRCFは東北で対応してきた経験がありますから、県庁を通じてできるかぎりノウハウを提供していきたいと考えています。

[読書1734旅]『「対話、共感、協働』の行政で、「新しい豊かさ」を』(三日月大造, ガバナンス2014年12月) ★3
「地域主権改革、地方分権改革は、政権交代してからというよりも、11年3月に発生した東日本大震災がターニングポイントになっているのではないか」
「私は、対話をして、課題を共有し、共感を得て、そして行政だけではできないので、みんなで一緒にやろうという『対話、共感、協働』の行政が必要だと考えている。その最も基礎基本になるのは住民自治」

 先日お会いした、滋賀県の三日月知事のインタビュー誌より。地域主権への機運は、東日本大震災が契機になっている点に同意です。基礎自治体と地域の団体がどれだけ育っているかで、震災後の緊急対応や復興への取組が大きく変わりましたから。その意味では、国に予算を要求するスタイルの地方創生だけに目を奪われてはだめであって、予算に関係なく地域の地力がいかに高まっているかに注目する必要があります。滋賀でもそうした取り組みができればと思います。
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2016年08月15日

仙台「Social Innovation Night」に8月25日、登壇します。

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キリン一番搾り仙台づくり。

 8月24日は福岡「防災サミット」に登壇しますが、翌25日には仙台に向かい、社会起業家の皆さんをモデレートします。

仙台市「SENDAI Social Innovation Night vol.2」にて代表理事 藤沢がモデレーター登壇します
http://rcf311.com/2016/08/04/160825_sendaisocialnight/


 今回は、岩佐大輝さん、武田昌大さん、堀江敦子さん、渡邉さやかさんといった皆さんを掘り下げる役割で伺います。
 国家戦略特区となり、仙台市は「社会起業都市」になることを目指しています。こうした機会を通じて、仙台の多くの方が社会起業家について理解を深めて頂き、実際に仙台の社会課題を解決する担い手になることを期待します。
 偶然ですが、福岡市と仙台市という、日本の地域を代表する都市に伺えるのが光栄です。RCFとしても、ますます日本の各地が盛り上がることに貢献していきたいと考えています。

[読書1733旅]『地域のブランド戦略 滋賀県編』(林廣茂, 2011)★3
「自給率が100%に満たない商業や対事業所サービスや対個人サービスは滋賀県の弱いところでして、京都など大都市にその機能をかなり依存している状況であります」p192
「平成21年度の人口10万人あたりの学生数は全国四位。企業が立地した場合、地域連携が優れている」p192

 研究者による、滋賀をいかにマーケティングするかをまとめた一冊です。滋賀は工業地域として発展を遂げていて、大学も集積している条件有利地域です。全国の中では人口減少も柔らかです。もちろん弱点もあって、京都や大阪に比べて地域としてのブランドイメージは高くありません。引用したように、ビジネス向けのサービス業は発展できておらず、京都に依存しています。三方よしの近江商人の土地柄です。外に頼らない滋賀初の商売や非営利事業が生まれることが求められています。

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2016年08月12日

福岡「防災サミット」に8月24日、登壇します。

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等々力渓谷にて。

 8月24日、福岡市主催「防災サミット」に登壇します。高島市長モデレートの下、災害時の行政やNPOの役割についてお話しすることになっています。

福岡市「防災サミット」にて代表理事 藤沢がパネル登壇します
http://rcf311.com/2016/08/03/160824_fukuoka/


 4月の熊本地震の時には、高島市長は強いリーダーシップを発揮して熊本の市町村を支えました。災害時には基礎自治体が大きな役割を果たします。防災と復興において自治体がいかなる役割を果たせるのか。福岡での開催ではありますが、関心ある方はぜひお越し頂ければと思います。

[読書1732旅]『地域再生 滋賀の挑戦』(森川稔, 2011)★3
「県内の状況は人口が増加し経済活動が活発な県南部と、人口が減少傾向にあり経済活動が停滞気味の北部とに、大きく区分することができる」p15
「滋賀の観光事業における数字を見てみると、2005年度の観光消費額はおよそ2666億円で県内全生産額の約4.9%でしかない。県では、2009年に『新・滋賀県観光振興指針』を策定し、『観光地・滋賀の認知度向上』、『滋賀県の特性を生かした国際観光・滞在型観光の振興』、『観光交流の活性化に向けた受入れ環境の整備』を基本目標として2013年度の観光消費額3000億円を目指している」p239

 引き続き滋賀に関連した本を読んでいます。滋賀県立大学の先生方を中心に、27人の滋賀関係者によるレポートです。滋賀といっても、都市に近いエリアから過疎地域まで幅広く存在していること。隣の京都と比べるまでもなく、外へのブランド化が立ち遅れていて、観光に大きな課題があること。東北ともまったく同じ構造を持つことが分かります。

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2016年08月10日

シンゴジラと震災。/『真・政治力』(8月10日)

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シンゴジラ上映中。

 シンゴジラを観ました。ゴジラ上陸時に、水が船、自動車、そして人を飲込む。予想外に現れる放射能の影響。冷温停止をめざす官邸。「ゴジラを守れ」と官邸前で連呼するデモ隊。私としては、ゴジラ上陸と東日本大震災を重ねざるを得ませんでした。
 物語上の政府は、ゴジラなる未曾有の自然の産物を抑え込めたようにみえます。しかし現実の日本社会はどうでしょうか。映画同様の、東京での大きな被害が起きた際に、果たして的確な緊急対応と復興を進めることができるのでしょうか。東北や熊本の復興を支えるとともに、まだ見ぬ災害に備えよ。庵野監督はそのように伝えているように思えます。この夏、お勧めの一本です。

[読書1731旅]『真・政治力』(石破茂, 2013)★3
「津波で甚大な被害を受けたから集団移転しましょう。その土地も国が確保します。住宅建設にかかるお金も国が出します。そして『それは国民みんなの負担である』と言い切らない限り、物事は決して前に進みません」p134

 石破茂議員が、自民党幹事長の時に書いた一冊です。TPP、安保など難しいテーマに対して説明責任を果たしていくというスタンスが貫かれていて、考え方がすべて同じではありませんが納得感があります。震災復興も、説明責任が求められるテーマだと思います。地域が主体になることは論を待ちませんが、地域側には多様な意見があって時に正論が発せられないことがあります。政治家には、正論を発していく責務もあると思います。
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2016年08月09日

天皇陛下の象徴としてのお務めと、震災。(8月9日)

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近江八幡にて。

 昨日8日、天皇陛下が象徴としてのお務めについて、お気持ちを表明されました。そのお言葉と、夜のNHKスペシャル「象徴天皇 模索の歳月」を拝見し、強く胸をうたれました。
 雲仙普賢岳噴火災害(平成3年6月3日発災)では、政府や宮内庁の反対をおしきり、いまだ災害がつづく7月10日に島原を訪問。被災者と同じ食事(インスタントカレー)をとられ、膝を崩され、被災者と同じ目線で時間の限りお見舞いをされています。阪神淡路大震災、中越地震、東日本大震災、そして熊本地震。可能なかぎりはやく被災地を訪れ、くりかえし同じ目線で被災者のお見舞いをされるご様子は、すべて天皇陛下お一人の想いから繰り返されていたことを、昨日初めて知りました。
 陛下は、甚大な被害をうけた被災者を支えることが、象徴としての最大のお務めだと考えておられました。天皇陛下が生前退位を考えられたのは、2012年3月11日、東日本大震災1周年追悼式の際。お務めを果たすことが困難だと考える契機となった、心臓バイパスの手術をされたのは2012年2月のことでした。

[読書1730旅]『いのちにこだわる政治をしよう!』(嘉田由紀子, 2013)★3
「三十代で首長をめざした人たちの多くが、高校時代、大学時代に阪神淡路大震災を経験し、地獄のような被災地の中で、『地域の自治がなければいのちを守れない』という経験をしていたことです」p201

 最近、滋賀県にご縁があり、いろいろと滋賀に関連した本を読んでいます。こちらは、嘉田前知事の半生記のような一冊です。日本未来の党の顛末なども驚きでしたが、印象に残ったのは引用の一文。私も大学時代に阪神淡路大震災を経験していて、社会の上で働くのではなく、社会そのものを支える側に回りたい、と考えて今に至っています。震災は、被災された方に限らず、関わった一人一人の人生に大きな影響を与えます。
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2016年07月31日

都知事選と防災、事前復興。/『人口減少化における地域経済の再生』(7月31日)

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福島にある創業50年の焼き鳥屋さんにて。

 今日は都知事選ですね。東北復興に関わる立場として、首都直下地震への対応は極めて気になっています。津田大介さんによる「ポリタス」が防災についての公約比較を掲載されていますから、是非参考にしてみてください。

【まちづくり・インフラ整備・防災】都知事選2016 公約比較
http://politas.jp/features/10/article/535


 どの候補者の公約にも掲載がありませんが、私が重要だと思っているのは「事前復興」です。Newspicksにも投稿した内容ですが、被災直後は、復興への注目がたかまりすぎて、やや過大な復興計画が立てられがちです。「東京で震災が起きた時に、いかに復旧復興を進めるか」をあらかじめ計画しておくことで、直後の感情や混乱にひきずられずに取組を進めることができます。新しい都知事には、ぜひ事前復興を都政で進めて頂きたいと考えています。
 さて、今日は近江八幡にお邪魔して、三日月知事にご挨拶申し上げることになっています。

[読書1729旅]『人口減少化における地域経済の再生』(松岡憲司, 2016)★3
「2013年工業統計調査によると、『30-99人』の事業所数の割合(19.6%)は全国3位、『100-299人』(8.8%)および『300人以上』(2.5%)の事業所の割合はそれぞれ全国1位と3位である」p199
「企業規模が大きくなるほど、また自社ブランド製品や自社独自技術などをもつ企業ほど、新卒や技能者などの採用に意欲的であるが、そうしたニーズが十分に満たされていない」p205

 三日月知事にお会いすることになっているため、滋賀県の産業について調べものをしました。滋賀は、京都大阪や名古屋にも近い立地を活かし、工業県として極めて成長しました。一方で、人材採用については課題を抱えているとのこと。我々は福島はじめ各地で人材支援も行っています。そうした観点でのお手伝いもできればと考えています。

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2016年07月26日

復興からもう5年、まだ5年/『リーダーの本棚』(7月26日)

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復興リーダー会議シンポジウムにて。

 23日(土)は、慶應義塾大学にて復興リーダー会議シンポジウムが開かれました。

http://f-leaders.gsec.keio.ac.jp/index.html

 基調講演は、岡本全勝さん。陸前高田の戸羽市長との最近の会話のことを話されていました。まだ戻れない福島の方々がいることに触れつつも、5年前の「あの光景」からここまで戻ってきたのかと、感慨深かったと率直に話されていました。「復興」といえば最近は熊本の事になっていて、裏を返せば1,000年に一度の大被害が話題になりにくいほど、復興が進んできたとも言えます。ただし、コミュニティの構築や、産業の進化の課題は続きますし、新たな災害は毎年のように発生しています。東北での経験をいかに次の時代につないでいくか、という議論も、パネルディスカッションで実施しました。

[読書1728旅]『リーダーの本棚』(日本経済新聞社, 2016)★3
「連載を続けながらいつも驚かされるのは、登場するリーダー各氏の読書の幅の広さである。当然といえば当然だがね経営者が経済書ばかりを読むわけではない。どの分野の方も、国際政治や小説、科学書、歴史書、宗教書、古典など実に様々な本を手に取り、楽しみとして読むだけではなく、生き方や仕事に生かしている」p4

 経営者や政治家たちの読書遍歴をまとめた一冊です。もちろんビジネス書はあまり含まれてませんが、中村天風などの自己啓発書や、日本史世界史の本が多いですね。周りの経営者をみていても、20代のうちはビジネス書も読むが、30代になると歴史や科学の本を読む方が増えています。


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2016年07月19日

仙台市の伊藤副市長と、日本青年会議所サマーコンファレンスに登壇。/『ヤンキーの虎』(7月19日)


セッションの公式動画。

 連休一日目だった16日(土)は、横浜で日本青年会議所さんによる年一回の大型イベントが開催されました。そちらにて、仙台市の伊藤副市長とセッションを行いました。

サマーコンファレンス2016 次世代アントレプレナーの夜明け〜ビジネス・リデザイン〜(日本青年会議所)
http://www.jaycee.or.jp/topic/7717


 仙台市さんは国家戦略特区となり、社会的事業を通じたまちづくりを進めています。JCさんも民間と行政が連携した街づくりを意識されているようで、仙台や東北で何が起きつつあるかを説明させて頂きました。仙台市さんは補助金行政ではなく、規制緩和、制度変更、場づくりなどを通じて社会事業を推進しています。お金ではなく仕組みの提供を意識されていることは、長い目で仙台に社会企業の文化をつくっていくと確信しています。東北復興の文脈では、やや資金提供にかたよってしまい、固定費上昇を招いたことで継続性を損なったこともありましたから・・。新公益連盟としても、仙台市さんとしっかり組んで、社会起業文化形成を支えていきたいと考えています。

[読書1726旅]『ヤンキーの虎〜新・ジモト経済の支配者たち』(藤野英人,2016)★4
「今は、社長が社員をお客さんだと考える時代なのです。一昔前ならば考えられない価値観ですが、今はこのような考え方をする経営者の方が成功しているのです」p68
「きちんと法令順守をして、事業で大きな失敗をしなければ、社長は必ず会長になれるのです。逆に、たとえ株価が3割、4割下がっても、会社をつぶさなければクビになることはありません。その結果、経営者はどういう行動をとるのでしょうか。『選択と集中』を行うのです」p147

 投資会社を経営する藤野英人さんによる話題作。「ヤンキーの虎」とは、「地方を本拠地にしていて、地方でミニコングロマリット(様々な業種・業務に参入している企業体)化している、地方土着の企業。あるいは起業家」だと藤野さんは定義しています。被災地でも、事業者の減少の割に、人口減少はゆるやか。ですから残存者利益が強く働いていて、現地の事業者には多くのビジネスチャンスがあります。NPOも同じで、国内でも社会課題は数多ありますが、その担い手が圧倒的に不足しているのです。RCFも幾らでも従業員が来てほしいと思っていますし、新公益連盟に入っているNPOも急速に雇用を増やしています。

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2016年07月09日

中へのコミュニケーション、外へのコミュニケーション。/『世界と闘う「読書術」』★3(7月9日)

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「WORK FOR 東北」研修会にて。(7月8日撮影)

 昨日は仙台。まずは仙台市にお邪魔して、仙台における社会起業推進に向けて、いくつも議論を行ってまいりました。7月16日におこなわれる、日本青年会議所サマーコンファレンスでの伊藤副市長とのトークセッションの打ち合わせも行っています。
 その後は牛タンを食べつつ、「WORK FOR 東北」研修会へ。東北3県から26人が参加。最初はみやぎ連復の石塚さん、大船渡の臂徹さんの現場トークから始まり、その後は8グループに分かれて、1年後2年後のビジョンについて考えて頂く機会を作りました。私からは「中へのコミュニケーション」と「外へのコミュニケーション」の重要性をお伝えしました。今回はこの4月から復興現場に入った方が半数おられました。そうした皆さんは、成果を焦るものですが、何カ月かかけて、地域の方や、組織の中の方々と関係をじっくり作ることが、実は成果を出す早道になるとお伝えしました。一方で、各現場に入った方は、県はおろか市町の外との関係がなくなってしまうものです。素晴らしい成果を出している方は例外なく、地域の外との関係を維持し、様々な事例やネットワークをつかって地域を盛り上げます。そのために、自分たちの業務を外へ発信してほしいとお伝えしました。もちろん、SNSでは書けないことが多々です。だからこそ、外部の方と定期的につながり、一人ひとりに自分の仕事を伝えることで、良い意味での口コミが広がっていきます。
 東北で生まれているこうした繋がり、熊本地震からの復興でも応用できないか・・と考え続けています。

[読書1725旅]『世界と闘う「読書術」』(佐高信・佐藤優, 2013)★3

「嫌な雰囲気が蔓延している。国際政治ではシリア内戦が大規模な戦争につながる危険がある。尖閣諸島をめぐる日中間の緊張が武力衝突に発展する可能性も排除されない。日本国内では、雇用に対する規制が緩和され、格差がますます拡大していくであろう。ひと言でいうと、現在は悪の力が強まりつつある時代なのである」p8

 論客二人による読書案内。新書中心に、現代社会を考えるうえで読むべき1,000冊が紹介されていて、参考になります。英国EU離脱、バングラデシュのテロ。世界情勢が日に日に揺れ動いていますが、だからこそ、持ち場を離れずに一歩ずつ歩み、空いた時間には歴史や思想を学びたいと思っています。明日は参議院選挙ですが、一つ一つの言葉ではなく、お一人お一人の過去の歩みを理解したいと思っています。
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2016年07月07日

消費ではない選挙を。/『読書は格闘技』((7月6日)

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新公益連盟の幹事会にて。(7月6日撮影)

 新公益連盟の幹事会が昨日行われました。NPO代表が集まり、2時間一気に20程の議題を紹介します。昨日で言えば、地方都市との協定締結や、大手企業やテクノロジーベンチャーとの連携、社会的インパクト評価の導入、はたまた新しい社会経済モデルの検討など、幅広く議論しています。
 さて新公連の幹事である、フローレンス駒崎弘樹さんと、シーズ関口宏聡さんが、ちょうどNPO法改正について対談されていますので、ご覧ください。

「誰でもわかるNPO法改正」何がどう改正されたのか。シーズの関口さんに聞いてみた。(駒崎弘樹)
http://bylines.news.yahoo.co.jp/komazakihiroki/20160704-00059602/


 NPO法は関口さんらのロビイングの上で、超党派の国会議員の働きがあって改正されています。地道な働きかけと協力関係の上で、一足飛びではなく1ミリずつ社会は動いていくと、新公連では考えています。選挙が重要なのは当たり前ですが、勝ち負けを"楽しむ"ような消費者的な目線になっている方も少なくありません。普段から政治家の地道な活動を知って頂いて、その応援をするような投票行動をとって頂きたいと思っています。

[読書1724旅]『読書は格闘技』(瀧本哲史, 2016)★3
「本書で私が強調したいのは、『読書は格闘技』だということである。書籍を読むとは、単に受動的に読むのではなく、著者の語っていることに対して、『本当にそうなのか』と疑い、反証するなかで、自分の考えを作っていくという知的プロセスでもあるのだ
」p6
『武器としての決断思考』がベストセラーになった瀧本さんが読書術を語った一冊です。瀧本さんは私がマッキンゼーに入社したときに丁度在籍されていて、「ものすっごく頭の回転か速い方がいるんだなあ」と感じたものでした。読書を格闘技ととらえる見方に共感します。私は、読書は対話だと考えています。古今東西の偉人たちから、1on1でじっくり向かい合える機会は、読書をおいて他にはありませんから。

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2016年07月05日

新公益連盟の設立が報道されました。/『「反知性主義」に陥らないための必読書70冊』 (7月5日)

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新公益連盟の合宿「こころざし」の一幕。

 新公益連盟の設立を、日経さんに報じて頂きました。
 高齢化や人口減少など社会が抱える様々な問題の解決を手掛けるNPO(非営利組織)や社会起業家が新法人「新公益連盟」をつくる。個別の業界ごとの集まりはあったが、分野をまたがる課題に対応し発信力を高めるため、垣根を越えて連携するとしている。
『NPO・社会起業家が連携 分野横断の「新公益連盟」設立(日本経済新聞, 6月30日) 』
http://www.nikkei.com/article/DGXLASDG29H7C_Q6A630C1CR0000/

 日本の非営利セクターでは、分野別、NGO、中間支援団体のつながりはありましたが、事業型NPO間のネットワークはありませんでした。新公益連盟は10数人〜100人を超える規模の団体ばかりが集まっています。代表同士で非営利組織の経営について議論をおこなったり、あるいは協同で政府や政党に政策提言を進めていきます。
 7月10日に参議院選挙がありますが、新公益連盟としても政策提言を行っています(ちょっと下の方にあるのでわかりにくいですが)→http://www1.shinkoren.org/ 。各党に取り上げて頂いたトピックもあります。
 各団体の力をつむぎながら、社会を1ミリずつ良くしていくための活動を、新公益連盟は進めていきます。

[読書1723旅]『「反知性主義」に陥らないための必読書70冊』(文藝春秋, 2015)
「現代の日本で反知性主義が容易に勝利するのは、日本人が空気に反すること、空気を無視することを最も悪いことのように見ているからである」(大澤真幸)p41

 反知性主義は、米国ではエリート主義をたしなめるという、やや肯定的な役割が使われます。ただし日本では、「事実を軽んじる人」といった否定的な文脈で使われていて、この本もそうした日本の文脈(コンテクスト)をのっとってまとめられている本です。
 米国での意味とズレがあるとはいえ、日本の文脈も侮れません。東日本大震災をきっかけに、「専門家」「知識人」への信頼が失われ、メディアによってつくられる「世論」が強い力をもったことは(例えば週刊文春)、舛添都知事退任の経緯をみても明らかです。私は復興や社会的企業といった狭い範囲を専門としています。専門家がふたたび社会から信頼を得られるように、専門の端くれとして発信を続ける必要があるなと考えています。 



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2016年07月03日

あすか会議に登壇しました。/『ドキュメントJC東京ブロック協議会』★3 (7月3日)

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あすか会議にて。(安渕聖司さん撮影)

 昨日は、浜松で「あすか会議」に出席。「ソーシャル化する社会と新しい資本主義」というタイトルでパネルトークを行いました。モデレーターは宮城治男さん。冒頭、渋澤健さんが、英国のEU離脱、米国のトランプ現象、そして昨日発生してしまったバングラデシュのテロ事件の繋がりと、現代社会と資本主義の困難さを説明。佐藤大吾さんは、クラウドファンディング始めとしたCtoC寄付の可能性を。私からは、日本のNPOセクターにおける自発的な社会的評価の必要性や、NPOというキャリアの可能性について発言しました。50人以上の社会人の方が聞いて頂きましたが、「NPOセクターで将来的に働いても良いと思う人」と聞くと4割ほど手が挙がりました。NPOへの関心の強さを実感するとともに、セクター側に受け皿を急ぎ作る必要があると、改めて実感です。

[読書1722旅]『ドキュメントJC東京ブロック協議会』(竹間忠夫, 2006)★3

「青年会議所(JC)といえば、『二代目、三代目のボンボン経営者が集まって、青臭い議論をし、ときどきお祭りやゴミ清掃をして、あとは酒を飲んだりゴルフをしているだけじゃないか』という目で見られてきた」p2
「2003年は35歳という東京JCとしては異例の若さで、平将明(現・衆議院議員)が理事長に就いた。平の登場で東京JCの政策重視の路線は、さらに強まり、政策提言、政策の実現に向けた運動に大きく舵を切った」p45
「望月がプロジェクトKにシンパシーを感じるのは『日本の政治には10年、20年後を見すえた国家戦略がない。そうした戦略は、省益を持ち寄る組織ではできない。長期的な国家戦略を構築する新しいシステムが必要だ』と考えるからだ」p108

 6月11日に仙台JCさんの例会でパネルトークをし、7月23日には日本JCさん主催のサマーコンファレンスに登壇いたします。いずれも平将明議員にご紹介頂いてとのことでした。この本にも出ていますが、平議員もJCに深くコミットされていて、東京JC理事長を務め、日本JC会頭にも選挙に出たが僅差で敗れる経験もされている方。この本にもあるように、平さんらが、東京のJCを政策提言路線に切り替えられたそうです。若いころの全力投球が、その先の人生につながっていると感じさせられます。

posted by 藤沢烈 at 11:59| Comment(0) | TrackBack(0) | 街と人の旅 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする