2016年06月09日

官僚一年目が、企業と行政の連携を学ぶ。(6月9日)

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小石川にある国家公務員研修センターにて。

 昨日の午前中は、今年から国家公務員になった皆さん向けの研修講師でした。タイトルは「被災地(東北・熊本)における官民連携」。東北における民間企業の活躍と、熊本における支援の必要性を、グループワーク含めて考えて頂きました。行政は公平平等に施策をすすめる必要がありますが、時に一点集中で取り組んだ方が、社会的成果がでることがあります。たとえば水産加工業で付加価値が高い事業者にしぼって支援するなど。しかし顔が見える地域ほど、「えこひいき」の支援は批判されてしまうことがあります。そんな時、民間企業支援にもとづいた事業支援であれば、むしろ地域から感謝されます。また逆に企業が支援をおこなう際にも、行政の施策に連動していた方が、社内外の納得をえて支援を行うやすいものです。こうした特性を理解いただいて、おおいに官民連携を行える行政官に育って頂ければと思います。

[読書1706旅]『パート・契約・派遣・請負の人材活用』(佐藤博樹, 2004)

「パート社員の多くは、賃金水準や雇用の安定よりも、働く時間帯や場所を選べる柔軟な働きかたを重視して、現在の働きかたを選んでいます」p28
「1.勤務時間では、恒常的な残業を削減すること、フルタイム勤務だけでなく短時間や短日数の勤務を可能とすること、フレックスタイム制など出退勤時間の柔軟化を図ること、2.勤務場所では、在宅勤務やサテライト・オフィスさらにはモバイル・オフィスなど働く場所の柔軟化を図ること」p173

 多様な働き方は、日本社会の大きなテーマとなりました。近年は「非正規社員」を扱うことでパッチワーク的に対応してきましたが、その割合も4割を超え、しかし社会保障がゆきとどかないなど問題化しています。すべてを画一の正社員にすることで解決はしません。レールから外れていたとしても多様な働き方をみとめ、しかし同一労働同一賃金を確立させることが必要です。

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2016年06月08日

復興から5年の区切りと、官民連携。(6月8日)

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アジサイの季節になりました。

 6月6日は、復興庁主催による東日本大震災5周年復興フォーラムがありました。当日は伺えませんでしたが、参加する企業を紹介させて頂きました。

<復興フォーラム>被災3県 風化防止訴え(河北新報)
http://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201606/20160607_71018.html


 「企業・NPO・行政による復興」という考えが込められたイベントになっていて、三県知事はもちろん、首相や米国大使もそうした文脈(コンテクスト)を理解できているのは、改めて時代が変わってきたと感じています。その裏側では、復興庁の岡本事務次官はじめ、多くの関係者の尽力がありました。
 昨晩もある企業の皆様と、NPO・行政が連携した熊本支援のあり方を議論できました。また今日はこれから、初任国家公務員向けに企業との連携について講師を行います。

[読書1705旅]『人が集まる、定着する! 会社の採用』(原正起, 2015)
「自社の存在を知ってもらうことから考えよう。特に経営者からの発信は効果的。何をどう発信するかを考え抜くことが、採用成功のカギとなる」p22
「ソフトバンクは『No.1』採用を実施しており、どんな分野でもナンバーワンの経験がある人材を別のプロセスで採用している。スタッフサービスはわずか一日で採用を決める『ファスト採用』で学生にアピールしている。ドン・キホーテは履歴書を完全撤廃して、書類選考のない採用を行った」p103

 人材採用競争が激化する中で、いかに自社の存在をユニークに広めていくか、実例とともに示した一冊です。RCFは「東北復興」や「官民連携」を行うNPOとして独特なポジションを持っており、当初は採用においても比較的人が集まって頂けました。しかし復興も目新しさはなくなり、新たな切り口の提示が必要になります。いかに潜在転職層にRCFの存在を届けていくか、考えています。

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2016年06月06日

社会からの要請にNPOは応えられるか。(6月6日)

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京コンピューター。

 G1関西フォーラムがあり、土曜日は日帰りで神戸に行きました。スーパーコンピュータ「京」と多細胞システム形成研究センターを午前中に視察。午後には、理化学研究所の松本理事長や高橋政代先生といった研究者から、先端技術と社会について話を伺いました。分科会は「震災復興とテクノロジー」に参加し、福岡市の高島市長や、孫泰蔵さんとともに、防災のあり方について議論。
 学術、行政、政治、経済といったみなさんの社会への強い想いを感じる一日でしたが、NPO関係は私と白井智子さんの参加にとどまっていて、もっと現場を担えるNPOのプレゼンスを上げなければ・・と感じた次第です。今週は、新公益連盟の合宿があります。政府や大手企業と対等の組むことができるNPOをさらに増やすことに努めたいと思います。

[読書1704旅] 『新卒採用の実務』(岡崎仁美,2014)
「複数企業から内定を獲得した学生に対し、どの会社に入社するかを決めるにあたって『最も重視した条件』をたずねた調査があります。2014年春卒業生の回答で一位となったのは、『一緒に働きたいと思える人がいるとかどうか』という項目でした」p22
「新卒採用の根幹は、自社の事業を前に進めたい企業と、自身の未来を切り開きたい若者とが互いを理解し、信頼関係を構築して、共に歩む意志を確かめ合うコミュニケ―ションです」p233

 福島で人材関連の事業を進めるにあたり、人材関連の本を読み直しています。給与水準や知名度よりも、「働きたいと思える人がいるか」「勤務地」といった要素が重要とのこと。勤務地という意味で、福島沿岸はハンデがあります。しかし魅力的な経営者はいますから、そこを引き出してとにかく伝えることが必要です。
 RCFでも採用強化を進めていますが、RCFでの仕事がいかなるキャリアに繋がるのかを伝えていく必要があるな、と感じています。

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2016年06月04日

熊本地震で、企業はいかなる役割を果たすか。(6月4日)

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熊本地震企業説明会にて。

 熊本地震の企業向け報告会が、昨日行われました。50の企業や団体から80名近くの方が参加。中長期の支援を考えている企業も半数以上で、熱気を感じました。
 熊本県庁の方(発災後、まだお休みがない状況とのことです・・)、またJVOAD、ピースボートという現地で活動されている皆様の報告があり、また視察された企業からの報告もありました。在宅避難者、車中泊がまだ続いていること。赤十字への募金がそこまで集まっていないことから、東日本では仮設住宅に提供された家電セットをお渡しできないといったことが発生しています。
 報道が激減する一方で、緊急期以降の支援はこれからになります。ボランティア、物資、その後の本業を活かした支援など、企業の皆様の取り組みに大きく期待しています。また我々も日本財団さんとともに現地の動きとのコーディネートを行います。熊本での取り組みを検討している企業の皆様、何かありましたらお声かけ頂ければと思います。
 なお、本日から助けあいジャパンさんが開設した熊本地震特設サイト「いまできること」で早速昨日のレポートがあがっています。こちらのサイトにも是非注目ください。

「震災から一ヶ月半。日本財団が現地報告・被災地支援説明会を開催」
http://bit.ly/1Ps21BN


 さて今日はG1関西フォーラムに出席するため、いまは神戸にいます。これから理化学研究所の視察です。
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2016年06月03日

社会的インパクト評価イニシアチブの設立検討会合。(6月3日)

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社会的インパクト評価イニシアチブ検討会合にて。

 社会的インパクト評価イニシアチブの設立検討会合に、新公益連盟の事務局長の立場で参加して参りました。NPO/市民セクターの役割が増していますが、必ずしも社会的投資や寄付に対する成果がでているのか、見えづらい面があります。そうした評価手法を整備し、日本国内に普及するための機運を高めるために関係者が集い、このイニシアチブが発足します。
 新公益連盟は、特に成果重視の事業者が30団体集まっていますから、まずはこのネットワークに入っている団体はほぼ社会的インパクト評価を行っているように、流れを作っていきたいと思っています。
 さて今日は午後に、熊本地震についての企業説明会があり、50を越える企業・団体が集まる予定です(※1)。メディアの注目はすでに落ちていますが、企業の皆様と何ができるかを考えていきたいと思います。

※1 企業向け被災地支援説明会開催(日本財団)
http://www.nippon-foundation.or.jp/news/pr/2016/66.html

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2016年06月02日

6月20日、地方創生に企業がかかわる意義を考えるイベントを共催します。

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JEBDA鷹野さんと、日立の増田さんと。

 昨日は、JEBDA鷹野さんと、日立増田さんと、6/20に共催させて頂くイベントについて打ち合わせ。国・自治体・地元企業・大手企業一同に会し、「地域で活動すること」の意味について議論致します。私はパネルのモデレーターで参加します。

「地方創生に地域外の企業が関わるインパクトとは何か?〜復興のフロントランナー、釜石市・女川町のオープンシティ戦略に学ぶ〜」
・2016年6月20日(月)14:00-17:15 @日立製作所品川セミナールーム
・特別講演「地方創生の現状と課題」 間宮淑夫(内閣官房まひ・ひと・しごと創成本部事務局次長)
・「釜石市のオープンシティ戦略」 田中透(釜石市副市長)
・「女川町の1000年に一度のまちづくり」 近江弘一(女川みらい創造株式会社専務取締役)
詳細・申し込みは→http://jebdaevent20160620.peatix.com/

 丁度newspicksでノーベル平和賞を受賞したカイラシュ・サティヤルティ氏と坂之上洋子さんの対談が掲載されていましたが(※1)、そこでも企業による社会貢献の未来像が示されていました。カイラシュ氏は「20年後に実現する」と書かれていましたが、実は日本企業は東北復興の現場で、彼がイメージする取り組みを一定程度実現しているように思うのです。どんな取り組みが進んでいるのか、6/20のイベントでご理解頂ければと思います。

※1 ノーベル平和賞・カイラシュ 将来のビジネスは思いやりと知性が手をつなぐ
https://newspicks.com/news/1583897/

[読書]『政・財 腐蝕の100年』(三好徹,2012)〜1703旅
『午後2時頃には会社へ戻って、朝に下した指示の実行ぶりを確認する。もし、思ったほどに進行していなかったら大声で叱咤し、それが一段落すると、要路の高官を招待してある妓楼へ赴き、酒席の間に政府の次の動きをさぐり、ときには徹底的に頭を下げ、場合によっては威嚇的な言葉をつらねる。これが岩崎の日課であった』

 明治から昭和にかけて、時の政治家や経営者がいかに金銭的な癒着を行っていたかを紐解いた一冊です。これを読んでいると、某都知事含め、最近の政治家の所業がかわいく見えてしまいます。最近は少し指摘が行き過ぎているようにも思いますが、権力者の汚職のすさまじさを知ると、やむを得ないのだろうと感じます。

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2016年06月01日

G1・KIBOWソーシャルアワードの受賞 (6月1日)

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G1・KIBOWソーシャルアワード。

 「G1・KIBOWソーシャルアワード2016」社会起業家部門でアワードを頂戴しました。この社会起業家部門は、過去に大西健丞さん、宮城治男さん、佐藤大吾さんが受賞しているもの。今回は、ヤマトホールディングスの山内雅喜社長、SEKAI NO OWARIのFukaseさんと共に表彰されました。
 とりわけ"玄人"的な役割を評価頂ける内容で、黒子を自任している自分としては大変ありがたい賞です。賞に恥じないよう、東北や熊本の復興、そして日本にまだまだ潜む社会課題解決にむけて、歩んでいきたいと考えています。

代表 藤沢が「G1・KIBOWソーシャルアワード2016」受賞しました
http://rcf311.com/2016/05/31/160601_g1socialaward/


[読書]『原発避難者の声を聞く〜復興政策の何が問題か』(山本薫子ほか, 2015) 〜1702旅
「両親は『孫と離れたくないから帰らない』といっているが・・。(本当は)帰りたいのに嘘をついたまま避難先で死んでしまうのか、とも思うことがある」p22
「『住めないと頭では分かっているんだけれども戻りたい』という複雑な気持ちですね。そして、『戻りたい』というのは『住む』ということじゃないんだよね。『残したい』という話になってきたりとか・・」p25
「行政区内は家族みたいにみんな知ってたから・・そういうお隣さん、ご近所さんがいなくなったというストレスはすごいですね」

 原発事故による全町避難を強いられている、富岡町の皆様の生の声から、避難の実態を紹介している一冊です。富岡町の方にも話しを伺いますが、「帰還する、移住するの二択ではない。町民は本当は全員戻りたい」と話されます。希望と現実にズレがある部分に本質があるのです。福島に限らず、元住んでいた地域を離れた方ほど、体や心に負担がかかっている現実もあります。時間をかけたサポートが必要です。

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2016年05月31日

一新塾への登壇 (5月31日)

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一新塾の講演にて。

 もう二週間前になりますが、一新塾に登壇しました。一新塾は大前研一さんが設立した政策学校で、政治家や社会起業家を養成することを目的としています。私が大学生のころに設立されていて(1994年)、当時から注目されていましたし、千葉市の熊谷市長や、横須賀市の吉田市長も通った経験があるように、我々世代における松下政経塾のような役割を果たしています。20年前から「いつか登壇したい」と思っていましたから、一つの目標が果たせたようで、感慨深いひと時でした。

※1 一新塾講師に、一般社団法人RCF代表理事の藤沢烈さん
http://shiminproject.isshinjuku.info/?eid=1427891

[読書]『カーニヴァル化する社会』(鈴木謙介,2005)〜1701旅
「 監視社会を支えるのは、監視とそれにまつわる権力の集中ではなく、監視そのものの遍在である。そしてそのことによって、これまでとは異なった種類の問題が私たちの社会に生じる可能性がある」
「依存症者がアルコール依存を強める背景には、依存症者と家族との関係が強く影響していることが明らかになってきた。つまり、依存症を抱えた夫に対し、一見献身的に尽くしているように見える妻が、夫の依存状態を後押ししているのだということだ」

 「ハレとケ」という言葉があるように、本来日常生活と祭りは分けられていました。しかし「2ちゃんねる」に代表されているように、日常生活が祭化しつつある・・・そんなネット社会の特性を10年前に喝破した一冊です。instagramやsnapchatが使われているように、この傾向はさらに強まっていそうです。
 私自身は東北復興や熊本復興を仕事にしていますが、そこで感じるのは「社会のアリーナ化」。問題はそこにあるのに、それをネタとして消費する人ばかりがいる現実。問題は深まるばかりです。
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2016年05月30日

コールマンと熊本。(5月30日)

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コールマンによる熊本支援。

 神宮外苑を歩いていると、アウトドア用品メーカーのコールマン社が野外イベントを行っていました。コールマンは熊本地震でも多くの緊急支援をして下さっています。例えば益城町では、登山家の野口健さんと組んで、テント村を設置。100張のテントが、お子さんやペットを連れていて、避難所に入りづらかった被災家族にとっての安らぎの場所となりました。

[読書]『How Google Works』(エリック・シュミット,2014)〜1700旅
「ジェフ・ベゾスの言うとおりだ。『古い世界では持てる時間の三〇%を優れたプロダクトの開発に、七〇%をそれがどれほどすばらしいプロダクトか吹聴してまわるのに充てていた。それが新たな世界では逆転した』」
『ビル・キャンベルは、アップルの人事部門責任者だったデビー・ビオンドリロの言葉をよく引用する。「マネジャーは肩書がつくる。リーダーはまわりの人間がつくる」』
『グーグルは自らのプラットフォームを使い、二〇〇八年に数千人の旅行客が足止めされた中国の雪害から、二〇一一年の東日本大震災と大津波まで、さまざまな自然災害の被災者の支援に尽力してきた。それぞれの災害において、グーグルの社員は過去の経験を踏まえ、グーグルプロダクトを使って被災者を支援する新たな方法を編み出してきた。そうした活動に対して、ほとんどの社員が一セントの報酬も受け取ってはいない。仕事そのものが彼らの意欲をかきたてるのだ』

 おととし話題になった、エリックシュミットによる、グーグルによる「新しい働き方」についての一冊です。販売(セールス)よりも、社会を変えるための製品(プロダクト)づくりが重要になってきたことを示唆。グーグルと復興支援でご一緒した時も、そうした哲学を実感したものです。一方、東北沿岸の水産業では、「"つくる"よりも"売る"」ことが重要だったりします。顧客が望んでいる製品づくりを徹底する、ということなのでしょうね。

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2016年05月29日

官僚がNPOに出向することの意味。(5月29日)

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官民協働ネットワークCrossoverとのイベントにて。

 昨日は、Crossover、クロスフィールズ、そして新公益連盟によるイベント。Crosoverは二人の国家公務員が立ち上げた官民ネットワーク。今回は、官僚がNPOに出向する流れを作っていこう、という目的のために開かれました。土曜日でしたが、100人が参加。私はパネルトークに出たのと、人材募集を行うNPOの一つとしてプレゼン。強い関心を感じました。
 ETICが国家公務員向けに3年目研修を行って9年になりますし、私もこの3年、企業・NPO・行政の連携についての講演を官僚向けに行っています(次回は6月8日)。国側のNPOへの認識は着実に広がっています。
 質問でも答えましたが、行政や企業からの期待・関心の一方で、NPO側の力量を高めていく必要があるように感じています。復興や地方創生の現場ではNPOへの様々な施策が用意されています。しかし事業があっても、民間企業が受託していくばかりで、仕事を引き受けられるNPOが限られているのです。プロフェッショナル型のNPOをいかに増やすか。新公益連盟を立ち上げた背景の一つです。
 RCFでも、NPO側にたって事業を進められる行政/企業出身者を、常に求めています。関心がある人はRCFの採用サイトをご覧ください。→http://rcf311.com/recruit/

□『私の中のあなた』(2009)[映画]〜1699旅
 Amazonプライム会員なので、プライム・ビデオを時々見ています。結構いい映画も手軽に見ることができますが、こちらもその中の一つ。娘を持つ身として、涙なしで見ることはできませんでした・・。白血病の姉に臓器を提供するために生まれた次女アナが、腎臓提供を拒否するために両親を相手に訴訟を起こす、という物語。原題は"My Sister's Keeper"とストレートなのですが、邦題がとにかく素晴らしい。「アナ」にも掛けているように、白血病の姉の中で生きる妹(臓器)だと思わせながら、物語が進む中で、それが真逆なのだと分かるわけです。テーマが重そう・・と避けずに、ぜひ見て頂きたい一本です。

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2016年05月28日

広島と福島、熊本。(5月28日)

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半年前に訪れた、原爆死没者慰霊碑

 オバマ大統領が歴史的演説を広島で行った頃、私は、福島の人材支援についての打ち合わせの最中でした。リアルタイムで聞くことは出来ませんでしたが、大統領の最後のこの言葉に、胸を詰まらせざるを得ませんでした。
「世界はこの広島によって一変しました。しかし今日、広島の子供達は平和な日々を生きています。なんと貴重なことでしょうか。この生活は、守る価値があります。それを全ての子供達に広げていく必要があります。この未来こそ、私たちが選択する未来です。未来において広島と長崎は、核戦争の夜明けではなく、私たちの道義的な目覚めの地として知られることでしょう」
The world was forever changed here, but today the children of this city will go through their day in peace. What a precious thing that is. It is worth protecting and then extending to every child.
That is a future we can choose, a future in which Hiroshima and Nagasaki are known not as the dawn of atomic warfare, but as the start of our own moral awakening.

 昨日は別に、キリンさんや、ジャーナリストの堀潤さんと熊本支援についての打ち合わせも行いました。私の視野はどうしても、関わっている地域に留まります。ですが、福島や熊本の未来につながるよう、心をこめて今の仕事を続けたいと思います。
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2016年05月27日

政策形成と検証について。(5月27日)

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福島からはじめよう。

 今日は福島出張。被災12市町村の事業者むけに人材支援を行うための取り組みのキックオフでした。一年越しで関わってきた大型のプロジェクト。6月上旬には、事業内容を公表できると思います。
 昼過ぎにはとんぼ返りし、夜には昨日行われた小委員会の懇親会。代議士の皆さんから、現場からみてどの政策が効果的であったかを尋ねる質問がありました。政治家は政策形成や、事業執行を目にする機会が多いと思いますが、いかなる成果があがったのかを比較検証する機会は多くないのでしょう。そういえば、先日も経済産業省の方と話した時、「うちは事業を確保するまでに興味をもつ人が多くて、その後の執行段階に関わろうとする人は少ないのです」何て話もされていました。

□『「学力」の経済学』(中室牧子,2015)〜1698旅
「子どもをほめるときには、「あなたはやればできるのよ」ではなく、「今日は1時間も勉強できたんだね」「今月は遅刻や欠席が一度もなかったね」と具体的に子どもが達成した内容を挙げることが重要です。そうすることによって、さらなる努力を引き出し、難しいことでも挑戦しようとする子どもに育つというのがこの研究から得られた知見です」
「 文部科学省の調査によると、家計が大学卒業までに負担する平均的な教育費は、幼稚園から大学まですべて国公立の場合でも約1000万円、すべて私立の場合では約2300万円に上ります。日本政策金融公庫の調査では、子どもがいる家庭は、なんと年収の約40%をも教育費に使っているそうです」

 エビデンスベースで教育を捉えることを訴えて、2015年にベストセラーになった一冊です。著者の中室先生はその後も政府委員会でも活躍していて、今週発表された日本財団による子どもの貧困対策でも効果検証のリードをされます。私は昨年のG1U40(もう40歳になってしまったので今年は行けない・・)で、中室先生と同じパネルディスカッションに登壇。説得力ある論理に、会場の政治家や経済人も舌を巻いていました。本書でも、幼児教育の重要性や、教育費が若い世代に大きな負担になっていることが取り上げられています。中室先生のような実証的な提言によって、若手世代への社会保障のあり方が顕在化しつつあります。

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2016年05月26日

子育て支援は成長戦略である。(5月26日)

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2020年以降の経済財政構想小委員会にて。

 自民党の若手議員による小委員会にオブザーバーとして参加しています(※1)。小泉進次郎議員が事務局長を務め、社会保障改革を念頭に労働、教育、保育、医療福祉といった分野で横断的に議論を進めています。私は提言作成等で貢献しています。
 12月末まで続くこの会合ですが、今日で前半戦は終了となりました。最後のゲストは、駒崎弘樹さん。「子育て支援は成長戦略である」ということで、保育・子育て分野の政策提言についてプレゼンテーション頂きました。
 保育・労働・社会保障はそれぞれ切り離せない政策ですが、別々に議論が進み全体最適が図れないことが多いのです。この小委員会では統合的に議論が交わされている点がユニークです。

※1 財政再建特命委員会2020年以降の経済財政構想小委員会(自民党)
https://www.jimin.jp/news/policy/131960.html

 
■『保育園義務教育化』(古市憲寿,2015)〜1697旅
「実は子どもを教育するなら早ければ早いほうがいいということが明らかになっている。乳幼児期の教育は、子どもの学習意欲を高め、結果的にその後の進学率や平均所得を高めるという研究が多く発表されている」
「貧しい家に生まれた子どものほうが「テストでよい点数がとれないとくやしい」と感じる割合が少なかった。貧しい家の子どものほうが、「意欲」という「非認知能力」が身についていないのだ」

 古市さんによる、保育園を義務教育化するという私案についての一冊です。昨日の駒崎さんのプレゼンでも、幼児教育の投資対効果の高さが強調されていました。子育て政策における予算の必要性は、どうやら社会的同意が得られつつあるように思います。その反対側の、どの予算を抑えていくのかが、中心議論になるのでしょう。

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2016年05月25日

6月3日に、熊本地震報告会が支援企業向けに開催です。

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益城町災害ボランティアセンターにて。

 日本財団さんが、6月3日に熊本地震に関する報告会を東京で開催します。報道でもあるように、熊本地震は中越地震並の規模であるにも関わらず、ゴールデンウィークを小さなピークとしてボランティアはじめ支援は減り続けています。あらためて、企業の皆様に現地の状況を知って頂き、様々な支援を考えて頂ければと思います。
 企業向けの報告会ではありますが、個人の方も参加頂くことができます。関心ある方はぜひお越しください。
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≪説明会概要≫

1.開催日時:平成28年6月3日(金) 15時〜17時(受付開始:14時30分)
2.開催場所:日本財団 1階イベントスペース「バウルーム」 
          (東京都港区赤坂1-2-2 日本財団ビル)
       http://www.nippon-foundation.or.jp/who/about/access/ 

3.実施内容(予定)
 (1) 現地活動報告と今後の取組について(熊本県庁、日本財団、現地で活動する団体等)
 (2) 個別相談会(日本財団)

4.お申込み[6月1日(水)12時まで]
 会場準備の関係から事前のお申込みをお願いします。メールでお申込みください。

【送信先】kumamoto@ps.nippon-foundation.or.jp (日本財団 熊本支援事務局)
【件 名】「熊本地震に関する企業向け説明会 参加申込(●●※企業様名)」
【本 文】※A〜Dは参加される方全員分お願いします。
  @貴社名
  A参加者氏名
  Bご所属
  C電話番号
  Dメールアドレス

≪お問い合わせ≫
 日本財団 ソーシャルイノベーション推進チーム(担当:石川、橋本)
 TEL:03-6229-5282(当日:03-6229-5477)
 Mail:kumamoto@ps.nippon-foundation.or.jp

□[読書] 『被災大学は何をしてきたか 福島大、岩手大、東北大の光と影』(中井浩一,2014)★4, 1696旅
「秋冨が『ナインデイズ』の出版に協力したのは、岩手県庁職員や被災自治体に対するマスコミの行政叩きに憤慨したからだったという。 「本当のヒーローは、あの現場で一生懸命頑張っていた被災者自身であり、自分たちではないことを対策本部のみんなは理解していた。ただ県庁は何もしていないという非難があった時に、命がけで頑張っていた対策本部の人たちがその非難に耐えているのを見て、何かがおかしいと感じました」

 被災三県の国立大学は、震災においてどんな役割を果たしたのか。教員と組織がいかに葛藤し、いかに活躍したかが、540頁にもなる大作の中で余すことなく書かれています。復興関係者には必読といえる本です。今に至るまで各地でお世話になっている方も何人も登場していました。熊本地震ではまさに復興計画が練られつつあり、これからいかなる取り組みを行うべきか、熊本大学を中心に議論が進められていることでしょう。こうした本も参考にされていればと願います。

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2016年05月24日

七尾に出張/『地方創生 成功の鍵』(1695旅)

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いしり亭にて。

 今日は七尾に出張。株式会社御祓川の森山姉弟にお世話になっていて、一次産業や人材に関する取り組みを進めています。今日は七尾市役所と最終的な打ち合わせを行いました。6月末には一つ成果が報告できそうです。その後は、御祓川さんが銀行だった建物を改修してつくったコワーキングスペース「banco」で一仕事。七尾から、近江八幡の皆さんとオフラインで打ち合わせ。金沢駅では、のどぐろを食べてから、東京にもどりつつあります。(次は能登で宿泊したい・・)

■[読書] 『地方創生 成功の鍵』(飯田泰之、木下斉他, 2015)〜1695旅
「域内になるべく留保させて、地域内での消費を活性化させる。それが可能になる環境を整備することが「活性化」、というのが我々の定義です」
「市民から寄せられたそのようなツイートに「住民個々の課題について一つひとつ税金で補助をすることは困難であることをご理解下さい」と答えた市長がいる。首都圏に5市ある政令指定都市のひとつ、約96万人の人口を抱える千葉市の熊谷俊人市長(36)だ」

 飯田泰之さんや、新公益連盟にも参画頂いている木下斉さんらによる、地方創生に関する対談/エッセイ集です。G1U40で一度お会いした千葉市の熊谷市長の姿勢がユニーク。行政では、どうしても「声が大きい人」の影響力が強くなりがち。そうではなくて、あくまで論理を通じて公正を追求する姿が、twitterや最近だとNewsPicksでの発信を通じて伺うことができます。その背景にある、熊谷市長の根本思想に何があるのかが気になるところです。

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2016年05月22日

社会変化の中心に座りつつあるAI〜『東大准教授に教わる「人工知能って、そんなことまでできるんですか?」』(松尾豊・塩野誠, 2014),1694旅

『自動運転の場合、どの道をどう通るかを決めるのは、それほど難しくはありません。そこは普通のカーナビがやっているような処理ですから。もっとも難度が高いのは状況の認識です』p7
『地球派はやはり人間が大事、人間が人工知能を使っていこうという立場。宇宙派のほうは、そもそも人間は人工知能を作るためにあったのだとする説をとる立場です』p43

 人工知能研究者の松尾先生と、経営競争基盤の塩野誠さんの対談。人工知能を切り口として、日本社会がいかに変化していくかが掘り下げられている。
 松尾豊先生からは、画像認識においてコンピューターは人間を越え始めていて、そのことで人工知能がここ50年の中で一挙に発展してきたのだと聞いた。NewsPicksでは今日から第4次産業革命に関しての特集がはじまったが、その中で経営競争基盤の冨山CEOは40代、50代の半数の仕事がなくなる、と予測している。政府も経済産業省中心に続々と施策に盛り込み始めている。私個人としては、東北や熊本といった被災地域において、技術を基礎とした新しい産業が生まれるのかどうか。また2020年小委員会の関連で、働き方の未来と社会保障の関係について、考え続けていく。

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2016年05月20日

人工知能の光と陰〜『人工知能と産業・社会』(山際大志郎,2015),1693旅

『グーグルは、スタンフォード大学からニューラル・ネットワークという機械学習を専門とするアンドリュー・ング教授をグーグルXという先端研究所に招き入れ、人工知能に『猫』の顔の概念を教え込むことに成功した』p5
『ドワンゴの人工知能研究所が発足したのは2014年10月、リクルートの「Recruit Institute of Technology」が人工知能の研究所として再編されたのが2015年2月、つながる工場を実現するための標準作りを行うIVIが設立されたのが2015年6月と、短期間のうちに人工知能に関する研究機関や協議会が設立されている』p179

 前の経産省副大臣である山際代議士による、人工知能についての基本書。AIについては、松尾豊先生から直接話しを伺える機会がある。特に画像認識技術でブレイクスルーが起きたことで、可能性が拡大したとのこと。その契機は、本書でも取り上げられているグーグルXの人工知能チームによる「猫の解析」であった。
 人工知能に対して政府も力を入れ始めているが、民間の動きもスピーディだ。自動運転車がタクシードライバーの雇用を奪うように、人口知能による社会変化の可能性もまた大きなものがある。変化がもたらす社会課題への対応もまた、準備を進めておく必要がある。

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2016年05月19日

副業は市民権を得るか〜『これだけは知っておきたい『副業』の基本と常識』(大山滋郎,2014), 1692旅

「『副業者の就労に関する調査』によると、『副業をしている人』の割合は8.1%となっています」p4
「ほとんどの会社は就業規則で副業を禁止しています。ただし、憲法では職業選択の自由が定められており、労働関連の法律では副業に関する規定はありません」p26
「国家公務員法第103条および第104条、地方公務員法第38条により、公務員の副業は禁じられています。ただし、例外も認められています。国家公務員は内閣総理大臣および所轄庁の長の許可を得た場合に、地方公務員は任命権者(地方公共団体の長など)の許可を得た場合に、副業が認められます」p28

 ロート製薬さんが副業OKにしたことが話題になった。リクルート、ヤフー、サイバーエージェント等は副業OKだが、そうした会社は実は稀だ。副業をしている人は8.1%だが、その多くは会社に黙ってやっている。
 ロート製薬の山田会長の話を伺って、副業以上に感銘を受けたのは、「70才の新人が最近いる」ということだった。一億総活躍プランでも、65才以上の定年延長をする企業に補助をするという。山田会長は実はこのことに反対していた。定年延長では、既存の社員がキャリアを変えずに残ってしまうことになる。社員には副業もふくめてキャリアの見直しをし続けてほしい。しかしそれはシニアが働くことを否定しているのではない。会社の新しいチャレンジに必要な人材は年齢を問わず(70才でも)受け入れるというのだ。このことは、リクルートの大久保所長も同意見だった。
 おそらく、これまでの副業は周囲に黙って、小遣い稼ぎのために行う行為だった。副業は市民権を得て、個人が新しいキャリアを手にし、また企業にとっても新しい人材を集めるための手法となるのだろうか。

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2016年05月18日

次のキャリアに備えること〜『あと20年でなくなる50の仕事』(水野操, 2015年), 1691旅

「オズボーン准教授と共著者のフライ研究員は、702の職種について、各仕事に要求される能力とそれらの自動化の可能性をコンピュータに計算させた。アメリカにおける仕事の47%の雇用がコンピュータ化によって奪われるという結果だったのだ」p40
「教育界全体には、二つの流れが見える。一つは教育コストの高騰。そしてもう一つが、世界の優れた授業が無料で受講できるようになってきているという点だ」p156

 タクシードライバー、弁護士、営業マン、中間管理職。あと20年でなくなると予測される仕事だ。人工知能(AI)によって、コンピュータが人間に代わって判断を行うようになるためである。今日は某人材会社の役員の方とお会いしてきたが、こうした労働の変化に強く関心を持たれていた。また「2020年小委員会」が今日は開催されたが、ロート製薬の山田会長や山口揚平さんも、そうした働き方の変化について語られていた。
 仕事の変化によって、大きく変わることに教育がある。二十歳までの教育で70才までの半世紀を働くわけにはいかず、何度か「学び直し」を行う必要があるからだ。昨今の、オンライン教育のイノベーションも、そうした流れに拍車をかける。一億総活躍の議論にもあるように、日本人の働き方は勤務時間短縮の方向に進む。その分、空いた時間を使って、ある時期は子育てを行い、ある時期は勉強や副業を通じて次のキャリアに向けて備えることが必要になる。

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2016年05月17日

50才で人は仕事を変えることができるか〜『ジェネレーションフリーの社会』(北岡孝義,2015),1690旅

「2012年2月、穏健党のラインフェルト首相は、年金支給開始年齢の75才引き上げに言及した。首相のこの発言には、国民が納得しなかっただけではなく、マスコミ、野党も一斉に反発した」p75
「ラインフェルトの提案は、そうした既存の枠組みを変革しようと訴えている。そのひとつが『人生二毛作』という考え方だ。これは、『人生を二つの期に分けて、職業を変えよう』という提案である。20歳から40歳代後半を第一期、50才から75才を第二期とするワークライフが一般的となるような社会を提案している」p103

「2020年小委員会」でも議論されている、定年という障壁をなくして新しい働き方を生み出そうとする流れに近い一冊。しかし、働き方を変えるのは簡単ではない。スウェーデンでは、ラインフェルト首相が2012年に「人生を二つの期に分けよう」という、柳川先生の40才定年論に近い考えを示したが、同時に年金支給開始年齢の引き上げに言及したことで政権交代が引き起こされてしまった。しかし、企業自体の寿命が25年にまで短くなってきた時代である。新卒で働いた会社で勤め上げることはできない。私も40才だが、その頃には今までのやり方を捨てて、時代にあったキャリアを再設定する必要がある。

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