2016年06月23日

被災市町村がつながりあう復興へ。(6月23日)

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釜石にて。(6月22日撮影)

 釜石にいました。女川町の須田町長が沿岸視察で釜石に来られているとのことで、私も同席しました。女川の城井政策調整監・山田室長、釜石の田中副市長、大船渡の角田副市長といった日ごろお世話になっている皆さんが同席。楽しくも、この五年を振り返る話ができたように思います(写真を見るとえらい方順にノリノリです)。6月で退任される皆さんに感謝を伝えられたことが何よりでした。
 須田町長と話をしましたが、沿岸には数年ぶりに来られたとのこと。気仙沼、陸前高田、大船渡を回られて、進みつつあるまちづくりの様子が参考になり、行政間そして何より民間同士で情報交換することが、各地の復興にも寄与すると感じられたそうです。被災した市町村が少しずつ落ち着きあるなか、地域同士が協力しあう段階に入ってきたのだと思います。外部の役割も、もうすこしありそうです。

[読書1715旅]『震災に挑む、キリンの現場力。』(ソーシャルイノベーション研究会, 2015)★4
「『資料を読んだり、又聞きしたりするだけでは分からないことがありますからね。やっぱり、現場を見て対話をしないと見えてこないものがあります。単純に、それだけのことなんです』こう語る古賀の原点は、キリンビールで営業を担当していた時代にある」p35
「磯崎(キリン社長):キリン絆プロジェクトでも、メンバーが現場に足を運んで被災地の問題点をつかみ、現場でどのような支援が必要かという解決点を探っていきました。まさに、現場に問題と解決があるんです」p172

 昨晩一緒だった釜石、大船渡、女川には共通点があります。いずれも、キリン社の支援を受けているのです。本著にあるように、キリンは支援の枠組みだけきめて後は報告だけ見るようなことはありません。担当の皆さんが徹底して現場をまわり、すべての事業者とひざ詰めで議論した上で支援を決められていました。時に、現地調整の業務をひきうけていたRCFメンバー以上にです。RCF自体も、そうしたキリン社の現場力に魅きつけられ、また影響されて現在の社風ができているように思います。キリンの取組は東北に留まらず、全国各地や、また熊本地震の対応にまで広がりつつあります。




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2016年06月22日

五年という区切り。(6月22日)

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岡本全勝次官と。(6月21日撮影)

復興事務次官の岡本全勝さんが、昨日付で退任されました。朝日新聞に報道がなされ、またご自身のホームページでも挨拶をされています。

岡本前復興次官、内閣官房参与に 福島復興政策に専念へ(朝日新聞, 6月21日)
http://www.asahi.com/articles/ASJ6P4WB5J6PULZU00C.html


岡本全勝のホームページ
http://homepage3.nifty.com/zenshow/


 官僚というと硬直的なイメージをもたれる方が多いと思いますが、次官と話をしていると、むしろ民間の方が硬直的で縦割りだなあ、と感じる機会もしばしばでした。復興庁という職場も、全勝さんの思想かいきわたり、非常にフラットな職場になつていたように思います。ボランティア班や企業連携班をおいて一貫して官民連携を復興政策の軸においてくださいましたし、上の朝日新聞記事にもあるように、インフラ中心であった復興から、コミュニティと産業という切り口を導入されました。立場よりも、個人の志の大事さを。そして民間(企業・NPO)の重要性を、公務員である全勝さんからむしろ教わったように思います。
 6月は国家公務員の異動時期であり、震災から5年たって東北に派遣された多くの主要公務員も帰還の時期です。派遣副市長として最古参(5年)であった笹野さん、次に古かった角田さん(4年3カ月)も相次いで退任されています。

笹野石巻副市長退任 職員の闘志に支えられた(河北新報, 6月11日)
http://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201606/20160611_11015.html

角田氏は今月末で退任(東海新報, 6月22日)
https://tohkaishimpo.com/2016/06/22/113145/


 みなさんと仕事を共にできたことは、自分にとっても大きな財産です。今日は、角田副市長はじめ、釜石や女川の行政関係者とお会いするためだけに釜石に向かいます。角田さんにも、これまでの取組に感謝申し上げられればと思います。
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2016年06月21日

地方創生に企業がかかわるインパクト。(6月21日)

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共創イノベーションセミナーにて。

新興事業創出機構(JEBDA)さんと、イベントを共催させて頂きました。

共創イノベーションセミナー 「地方創生に地域外の企業が関わるインパクトとは何か?〜復興のフロントランナー、釜石市・女川町のオープンシティ戦略に学ぶ〜」
http://jebdaevent20160620.peatix.com/

 
 まち・ひと・しごと創生本部の間宮事務局次長、釜石市の田中副市長、女川みらい創造の近江さん、日立製作所の増田さんという、「国・市・地域事業者・支援大手企業」という組み合わせをモデレート。釜石や女川がなぜ企業連携を力強く進められているのか。また地域と企業にどんな社会的インパクトを生み出しているのかを議論しました。「地域側のグランドデザインの存在」、「現地ステイクホルダーの結束の強さ」といったキーワードに加えて、「飲み会力」(=外部との関係構築能力)まで飛び出して、なかなか実践的な内容になったと思います(笑)。
 「市場ではなくて社会起点」。「収益は結果的に生むものであって、短期的目標におかない」といった、いつもの話も展開されました。年々、少しずつ、そうした考えが広まりつつあるように感じています。JEBDAの皆様、ありがとうございました。
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2016年06月20日

復興ではない三陸のこれから。(6月20日)

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フィッシャーマンズ・リーグによる物産展の様子。

 この土日は、「フィッシャーマンズ・リーグ」による物産展が浅草で行われました。私は日曜日に顔を出しました。お越し頂いたみなさん、ありがとうございます。さて、ここに集った彼らが目指している方向性が、一つのコンセプトムービーにまとめられていますから、ご覧ください。

SANRIKU [The World Will Meet with SANRIKU ]
https://www.youtube.com/watch?v=Bibwny53kpE

英語テロップも含め、海外に対する発信を意識しています。三陸の食材・人そしてこだわりをを伝え、またサブではありますが放射線検査を行っていることもはっきり伝えています。最早いうまでもありませんが、「復興」を"ウリ"にはしていません。本質的に、三陸が世界に広がるブランドになるか、注目頂ければと思います。
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2016年06月19日

NPOは、ボランティアからプロフェッショナルへ。(6月19日)

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宮城さん、吉田さん、階さんと。(3月撮影)

 少し前になりますが、今年3月のG1サミット(沖縄開催)で登壇した内容が動画で公開されていますので共有します。

「ボランティアから社会事業へ〜社会・地域を支える新しい担い手」(GLOBIS知見録)
http://globis.jp/article/4416


 ETIC宮城さんコーディネートの元、大学時代からの友人でかつソーシャルインパクトボンドのモデル事業をご一緒した横須賀市長の吉田さん、また岩手選出の国会議員である階猛さんとのセッションでした。社会的インパクトが高いNPOが増えることの必要性と取り組みについて、一時間じっくり議論できています(ちょっと早口なのを反省・・)。ぜひご覧ください。

[読書1714旅]『スター・ウォーズ論』(河原一久,2015)★3
「映画「スター・ウォーズ」が、数多ある他の映画と決定的に異なる点が一つある。  それは、他の映画が公開されるや否や、時の経過と共に「過去の映画」となっていくのに対し、スター・ウォーズは常に「現代の映画」であり続けているという点だ」
「「帝国の逆襲」の製作中に、サンフランシスコで黒澤明がコッポラと共にルーカスに会った時も、コッポラは、 「彼は無断で『隠し砦の三悪人』を使ったので、あなたに訴えられないかとビクビクしているんですよ」  と黒澤本人の前でルーカスをからかい、黒澤自身は、 「うまく使ってくれたから問題ないよ」  と言ってルーカスを安心させた」

 昨年末に公開されたスター・ウォーズ/エピソード7を劇場で観る直前にkindleで慌てて読んだ一冊です。そこまでのフリークではありませんが、私が生まれてすぐに始まったスターウォーズは気になる存在で、今後も新作ができる度に鑑賞してしまうのでしょう。本書では、スターウォーズの旧三部作・新三部作の製作背景が描かれていて、またディズニーが買収して以降のこれからの動向も理解できて、有意義でした。

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2016年06月18日

三陸(SANRIKU)は世界ブランドになるか。(6月18日)

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フィッシャーマンズ・リーグの記者会見

 RCFが東の食の会さんと共に事務局を務めている「フィッシャーマンズ・リーグ」の記者会見が昨日行われました。震災の被害を受けた三陸沿岸の漁師と水産加工業者20人が、三陸(SANRIKU)を世界でも知られるブランドにするべく立ち上がったネットワークです。

「フィッシャーマンズ・リーグ」始動。〜「三陸/SANRIKU」ブランドを世界へ〜(東の食の会/RCF)
https://www.higashi-no-shoku-no-kai.jp/activity/3937.php


 昨日17日から明日19日まで浅草でフェス(物産展)を行うことで行われました。

三陸の海の幸 新ブランドで世界へ 東京・浅草でフェス(毎日新聞, 6月17日)
http://mainichi.jp/articles/20160617/mog/00m/040/001000c


 競争力あるカキ、ワカメからの展開を考えています。東北復興の主課題は水産業の発展です。そのためには、付加価値を上げ、地元の利益が回る構造を作り直す必要があります。まだまだこれからの挑戦ですが、この5年間でお会いした素晴らしいリーダーたちとこの取り組みをご一緒できていることを光栄に感じています。浅草が近い方は、ぜひ足をお運びください。

SANRIKU フィッシャーマンズ・フェス「三陸/SANRIKU」を世界に誇るブランドへ
〜東北の新しい水産業のリーダーたちによる海の幸の物産展〜
https://marugotonippon.com/event/detail/10072


[読書1713旅]『新・観光立国論』(デービッド・アトキンソン, 2015)★4
「根津美術館は、マーケティングにも力を入れています。きちんとセグメントを定めて、そのセグメントの人にはどう発信すればいいかもしっかりと押さえていますので、外国人観光客の評価では必ずトップの座を飾ります」
「「あれもやるし、これもやる、できればそれもやる」というくらい、やるべきことが山積しています。シンプルアンサーを求める思考から「外国人を呼ぶためには、いろいろやるべき」という考え方にシフトしなければいけないのです」

アトキンソンさんの論旨は明快ですね。寿司、伊勢神宮、根津美術館は評価しますが、ビーチリゾート、京都、富士山、交通、ごみ箱には大きな課題があるとしています。その裏側に、対象顧客と提供価値を絞り込んだマーケティングの有無を指摘されています。裏を返せば、まだまだ「伸びしろ」があるということで、批判的な筆致ながら、日本への愛を感じさせる一冊です。



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2016年06月16日

岡本全勝事務次官の退任。(6月16日)

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被災地の人材募集の場でも、岡本次官が講演されました

 岡本全勝事務次官が退任です。

「新事務局長に岡本氏 復興事務次官に西脇氏 福島復興再生総局」(福島民報, 6月15日)
http://www.minpo.jp/news/detail/2016061531963


 この五年間は、岡本次官とご一緒した時間でもありました。最初にお会いしたのは2011年3月。私は内閣官房震災ボランティア連携室に所属する立場で、岡本さんが仕切る大臣も加わる重要会議を遠目に見ているだけでした。その後、復興庁に所属し、その頃から現場の情報やNPOの取り組みについて情報提供する立場になっています。その流れで、「WORK FOR 東北」を始めとする様々な事業をご一緒できました。その集大成として、今年の3月に岡本次官、日本財団の青柳リーダーと三人の共著で本を出版しています。

『東日本大震災 復興が日本を変える-行政・企業・NPOの未来のかたち』(2016)
http://amzn.to/1tqy6Qv


 次官は21日で復興庁を退任し、その後は福島復興総局の事務局長として引き続き要職につきます。しかしそれも非常勤公務員職ですから、岡本全勝さんという稀代の官僚の一つの区切りが迎えられようとしています。この5年間をご一緒できて、大変光栄でした。様々な形でご指導頂いたことを、次の社会にむけて引き渡していくことが、私の役割です。

[読書1712旅]日本企業のCSR経営 (谷本寛治, 2014)★3
「2000年代半ば頃から、CSR経営の制度化は急速に広がっている。さらに2010年代に入る頃からは、CSRの考え方が経営プロセスに組み込まれ浸透してきている企業では、当初設置したCSR部(室)を発展的に解消し、経営企画などの部署に統括し、実質的に経営計画ー戦略の中に組み入れている企業も出始めている」p7

 NPOやCSRの研究者である筆者による、日本企業とCSRを整理した一冊。谷本先生の本は、岡本次官と共著を書く際にも随分と参考にさせて頂きました。CSV本部を立ち上げたキリンに代表されるように、日本でも経営や企画部門がCSRを所轄するように随分となりました。東日本大震災によって経営者が地域貢献を経営課題の一つと、強く認識したことが背景にあります。


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2016年06月14日

RCFの公式facebookが運用開始です。(6月14日)

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RCFのfacebookページ。

RCFの公式facebookページがスタートです。

https://www.facebook.com/rcf311/

RCFのスタッフは60人おり、プロジェクト数は20。東北復興に限らず、熊本復興から、新公益連盟に至るまで、活動の幅も随分と広がっています。「社会事業コーディネーター」として、どんな社会課題解決を目指しているのか、ぜひこのページを通じて知って頂ければと思います。ご関心をもって頂いた皆さん、ぜひ「いいね」を押して頂ければと思います。

[読書1711旅]『ゼロ・トゥ・ワン』(ピーター・ティール, )★4
「採用面接でかならず訊く質問がある。『賛成する人がほとんどいない、大切な真実はなんだろう?』」

 ペイパルを創業した起業家・投資家であるピーター・ティールによる、昨年日本でもベストセラーになった一冊です。彼は最近でもハルク・ホーガンのスキャンダルに関連して話題を集めました。引用した有名で本質的な言葉には考えさせられます。マッキンゼーでも、非常識だが影響が大きい仮説を考えさせられました。復興の現場は利害調整の嵐であり、油断すると常識的だけどインパクトのない方針に陥りがちです。ゼロ・トゥ・ワンを肝に銘じておきたいところです。

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2016年06月13日

地域を想ってビールを飲み、ビールを飲んで熊本地震を想う。(6月13日)

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仙台づくりを飲んでも、熊本地震復興に1円。

 昨日は会社のスタッフ、そしてご家族が集まってのBBQでした。「泳ぐほたて」を、酔仙で楽しみ、食後は昨日仙台で頂いた萩の月。そしてビールはキリン一番搾り。一番搾りといえば、47都道府県バージョンが出そろいつつあります。昨日の仙台からの帰りも「仙台づくり」、飲みました(通常版よりさらにスッキリした味わい)。そしてこの都道府県バージョンの一番搾りを飲むと、一本につき1円が熊本地震の復興に役立てられます。全国的に暑くなってきましたが、ビールを飲んで、地域を想い、そして熊本地震復興に思いを馳せて頂ければと思います。

[読書1710旅]『私の名前は高城 剛。住所不定、職業不明。』(高城剛,2010)★3
「Q自分の成功体験を捨てるのは大変でしたか? A僕の場合はまだ、完全に捨ててるわけではなく、とらわれていないだけです。まだ、その程度です。後輩に道を譲る必要もありますしね。口で言う人は大勢いますが、実際に職業を変えようとしているクリエイターは、なかなかいません。半年でも休んで、違う街で違う仕事をすれば、その後20年の人生は変わると思います」
「困ったときこそ、自らバージョンを上げることができることを学ぶべきです。火事場の馬鹿力というのもありますが、常に、解答は他者ではなく自分の中にあるのです。困難は自分の中にある答を見つける機会に過ぎません。 もし、その道を見つけられなければ、ひとりで旅に出なさい。解答は必ず見つかります」
 高城剛氏が、自分の仕事や人生について一問一答形式で語った一冊です。震災前に、海外を旅した経験から、共感する点も多くあります。特に、場所(=環境)を変えることで、人生が変わることや、アイデアの質は移動距離とともに高まるという点。この五年間、東北に通い詰めることで、自分は日本というものと、これからの社会についていま一歩実感をもって理解できたように思うのです。次の五年間、どの場所に通い詰めるのか。

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2016年06月12日

仙台は再発見されるか。(6月12日)

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仙台青年会議所の例会にて。

 新公益連盟合宿を離れて、昨日はそのまま仙台へ。仙台青年会議所(JC)さんの依頼で講演とパネルディスカッションに参加させて頂きました。
 テーマは「仙台とイノベーション」。イノベーションは「技術革新」と訳されますが、初めて定義したシュンペ―ターは「新しい結合」であるとしています。地域経済でいえば、外部とのつながりを通じて、新しいサービスや販路を生み出すこと、ということになります。私と共に登壇された水野千夏さんは秋田で舞妓ビジネスを行っていますが、首都圏との繋ぎによって、舞妓を現代のサービスとして生まれ変わらせていました。これもイノベーション、ということになります。
 これまでは、仙台は経済圏の成長を背景に、東京から商品やサービスを"輸入"していました。しかし東北全体が人口減少する中で、人を集め続ける必要があります。そのためには、「ミニ東京」を目指すのではなく、復興をネタにするのでもなく、仙台と東北の古くて新しい良さを「再発見」していく必要がある。そうした議論を行いました。

[読書1709旅]『収監』(堀江貴文,2011)★3
「ちょうど収監のタイミングだったので『収監』というおどろおどろしいタイトルになってはいるが、これはあくまでも日本や世界のこれからの近未来がどうなるかを私の視点で語ったものである」p2
「『郷に入っては郷に従え』とばかりに、自分をアジャストさせてきた人も、近未来の世の中ではそんなことをする必要はない。自分自身の確固たる信念を持ち、また、それすらも柔軟に変化させていいのである」p214
『収監』(堀江貴文,2011)

 2011年に、堀江貴文さんが収監される時期に書かれた一冊。私も勘違いしたけれども、特別に収監についての想いが書かれたわけではなくて、日本や世界がどんな社会になるかの未来予想図です。ただ、五年たった今読んでも古いと感じることはなく、また彼が実際に収監されている間に、必ずしも日本がその通りに進化できていないと感じる点も多々あります。

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2016年06月11日

新公連合宿と、コレクティブインパクト。(6月11日)

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新公益連盟合宿にて。

 昨日から今朝にかけて、新公益連盟の合宿がありました。NPO経営者を中心に、社会貢献にコミットする企業や、NPO施策に関連する公務員の皆さんが50人集まり、活発に議論されました。実践者ばかりですから、議論が具体的ですし、すぐに様々な意思決定がされます。私が知った範囲でも3つ新しいイニシアチブが生まれましたし、個々の団体の連携レベルでいえば、おそらく10以上の取組が生まれたと思います。
 今回のキーワードは「コレクティブ・インパクト」。これまでの「官民連携」を超えた意味合いがあることを、参加者一同で深く認識できたのが収穫だったように思います。今回の合宿を機に、数年後に日本を騒がすだろう、社会課題解決の新しい流れが生まれると実感しています。
 さて、今日は仙台青年会議所さんに呼んで頂き、「社会と地域のために働く」とのタイトルで講演させて頂くべく、仙台に向かっています。関係の皆様、どうぞ宜しくお願い致します。

[読書1708旅]『稼ぐまちが地方を変える』(木下斉, 2015)★4
『ふだんは「役人はバカだ」などとさんざん文句ばかり言うくせに、やはりまちづくりと言えば役所の仕事であり、頼りになるのは役所だと思っている人も少なくありません』
『これからの時代には、「民間には高い公共意識」、「行政には高い経営意識」が求められているのです。この意識が一人ひとりに備わった時、いかなる課題も解決できる、素晴らしいチームが地域に生まれることでしょう』

 昨日の新公連合宿でも登壇してもらった木下さんの昨年のベストセラー。木下さんの厳しい指摘は、行政よりも地域の担い手に対して向けられます。行政や地域の外に頼るのではなく、あくまで自分でリスクを取り、自分の頭で考え、自分の手足を使え、と諭すのです。これはNPOでも全く一緒です。すでに、現場を変えていく責任はNPO等民間の一人一人にあります。社会課題解決の担い手を一人でも増やしていくことが、新公連のミッションです。

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2016年06月10日

新公益連盟の設立と合宿。(6月10日)

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新公益連盟のロゴ

きちんと報告できていませんでしたが、事業型NPOやソーシャルビジネスを行う企業などの経営者30人が集まり、「新公益連盟」が5月30日に設立されています。

「5月30日「新公益連盟」設立〜コレクティブインパクトで社会課題の解決を推進〜」
http://rcf311.com/2016/05/31/160530_shinkoren/


 このネットワーク組織の活動内容は二つあります。

 1.「政治と社会への働きかけ」。社会課題解決は一つのNPOだけではできません。政府や企業と連携し、法制度の改正をおこなったり、企業資源を活用したり、一般の方々への情報共有が必要です。そのために、NPOが繋がり、またPRやロビイングの技術を磨いていく必要があります。
 2.「社会課題に取り組む事業者間の連携」。NPOの存在意義は年々高まっていますが、反面社会的責任も増しています。事業力や組織力を高め、安定して行政・企業セクターとつきあっていく必要が迫られています。新公益連盟は数名〜100名を越える職員をかかえている事業者があつまっています。ノウハウを互いに共有しながらさらにソーシャルセクターの経営力を高めます。

 RCFは設立に関わってきて、私も理事兼事務局長を仰せつかっています。今日は年に1回の合宿があり、経営者中心に50名が集い、様々な切り口で議論が交わされることになっています。

[読書1707旅]『津波の墓標』(石井光太,2013)★5

「『俺たちは夜中から何時間も並んでいるのに、なぜガソリンを売ってもらえないんだ。緊急車両の連中は地元の人間でも、被災者でもないんだぞ。おまえらは、俺たち被災した土地に住んでいる人間を切り捨てて、高い金を出すマスコミや政府の連中にしかガソリンを売ろうとしないつもりか』」p50

 著者の石井光太さんは、釜石市の遺体安置所を描いた『遺体』で知りました。震災直後に何が起きたかを知るのに、これ以上の本はないと今でも思っています。そして本著は震災から2年経った時に、石井さんが震災直後に取材した内容をまとめた一冊です。メディアでは伝わらない、災害で人の心に何が起きるのかを知る上で、やはり他にはない一冊になっています。被災者、メディア、ボランティア。それらは記号ではなくて人間であって、一人ひとりに葛藤があります。熊本地震が記号として消費されつつある今、読んでほしい一冊でもあります。

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2016年06月09日

官僚一年目が、企業と行政の連携を学ぶ。(6月9日)

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小石川にある国家公務員研修センターにて。

 昨日の午前中は、今年から国家公務員になった皆さん向けの研修講師でした。タイトルは「被災地(東北・熊本)における官民連携」。東北における民間企業の活躍と、熊本における支援の必要性を、グループワーク含めて考えて頂きました。行政は公平平等に施策をすすめる必要がありますが、時に一点集中で取り組んだ方が、社会的成果がでることがあります。たとえば水産加工業で付加価値が高い事業者にしぼって支援するなど。しかし顔が見える地域ほど、「えこひいき」の支援は批判されてしまうことがあります。そんな時、民間企業支援にもとづいた事業支援であれば、むしろ地域から感謝されます。また逆に企業が支援をおこなう際にも、行政の施策に連動していた方が、社内外の納得をえて支援を行うやすいものです。こうした特性を理解いただいて、おおいに官民連携を行える行政官に育って頂ければと思います。

[読書1706旅]『パート・契約・派遣・請負の人材活用』(佐藤博樹, 2004)

「パート社員の多くは、賃金水準や雇用の安定よりも、働く時間帯や場所を選べる柔軟な働きかたを重視して、現在の働きかたを選んでいます」p28
「1.勤務時間では、恒常的な残業を削減すること、フルタイム勤務だけでなく短時間や短日数の勤務を可能とすること、フレックスタイム制など出退勤時間の柔軟化を図ること、2.勤務場所では、在宅勤務やサテライト・オフィスさらにはモバイル・オフィスなど働く場所の柔軟化を図ること」p173

 多様な働き方は、日本社会の大きなテーマとなりました。近年は「非正規社員」を扱うことでパッチワーク的に対応してきましたが、その割合も4割を超え、しかし社会保障がゆきとどかないなど問題化しています。すべてを画一の正社員にすることで解決はしません。レールから外れていたとしても多様な働き方をみとめ、しかし同一労働同一賃金を確立させることが必要です。

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2016年06月08日

復興から5年の区切りと、官民連携。(6月8日)

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アジサイの季節になりました。

 6月6日は、復興庁主催による東日本大震災5周年復興フォーラムがありました。当日は伺えませんでしたが、参加する企業を紹介させて頂きました。

<復興フォーラム>被災3県 風化防止訴え(河北新報)
http://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201606/20160607_71018.html


 「企業・NPO・行政による復興」という考えが込められたイベントになっていて、三県知事はもちろん、首相や米国大使もそうした文脈(コンテクスト)を理解できているのは、改めて時代が変わってきたと感じています。その裏側では、復興庁の岡本事務次官はじめ、多くの関係者の尽力がありました。
 昨晩もある企業の皆様と、NPO・行政が連携した熊本支援のあり方を議論できました。また今日はこれから、初任国家公務員向けに企業との連携について講師を行います。

[読書1705旅]『人が集まる、定着する! 会社の採用』(原正起, 2015)
「自社の存在を知ってもらうことから考えよう。特に経営者からの発信は効果的。何をどう発信するかを考え抜くことが、採用成功のカギとなる」p22
「ソフトバンクは『No.1』採用を実施しており、どんな分野でもナンバーワンの経験がある人材を別のプロセスで採用している。スタッフサービスはわずか一日で採用を決める『ファスト採用』で学生にアピールしている。ドン・キホーテは履歴書を完全撤廃して、書類選考のない採用を行った」p103

 人材採用競争が激化する中で、いかに自社の存在をユニークに広めていくか、実例とともに示した一冊です。RCFは「東北復興」や「官民連携」を行うNPOとして独特なポジションを持っており、当初は採用においても比較的人が集まって頂けました。しかし復興も目新しさはなくなり、新たな切り口の提示が必要になります。いかに潜在転職層にRCFの存在を届けていくか、考えています。

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2016年06月06日

社会からの要請にNPOは応えられるか。(6月6日)

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京コンピューター。

 G1関西フォーラムがあり、土曜日は日帰りで神戸に行きました。スーパーコンピュータ「京」と多細胞システム形成研究センターを午前中に視察。午後には、理化学研究所の松本理事長や高橋政代先生といった研究者から、先端技術と社会について話を伺いました。分科会は「震災復興とテクノロジー」に参加し、福岡市の高島市長や、孫泰蔵さんとともに、防災のあり方について議論。
 学術、行政、政治、経済といったみなさんの社会への強い想いを感じる一日でしたが、NPO関係は私と白井智子さんの参加にとどまっていて、もっと現場を担えるNPOのプレゼンスを上げなければ・・と感じた次第です。今週は、新公益連盟の合宿があります。政府や大手企業と対等の組むことができるNPOをさらに増やすことに努めたいと思います。

[読書1704旅] 『新卒採用の実務』(岡崎仁美,2014)
「複数企業から内定を獲得した学生に対し、どの会社に入社するかを決めるにあたって『最も重視した条件』をたずねた調査があります。2014年春卒業生の回答で一位となったのは、『一緒に働きたいと思える人がいるとかどうか』という項目でした」p22
「新卒採用の根幹は、自社の事業を前に進めたい企業と、自身の未来を切り開きたい若者とが互いを理解し、信頼関係を構築して、共に歩む意志を確かめ合うコミュニケ―ションです」p233

 福島で人材関連の事業を進めるにあたり、人材関連の本を読み直しています。給与水準や知名度よりも、「働きたいと思える人がいるか」「勤務地」といった要素が重要とのこと。勤務地という意味で、福島沿岸はハンデがあります。しかし魅力的な経営者はいますから、そこを引き出してとにかく伝えることが必要です。
 RCFでも採用強化を進めていますが、RCFでの仕事がいかなるキャリアに繋がるのかを伝えていく必要があるな、と感じています。

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2016年06月04日

熊本地震で、企業はいかなる役割を果たすか。(6月4日)

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熊本地震企業説明会にて。

 熊本地震の企業向け報告会が、昨日行われました。50の企業や団体から80名近くの方が参加。中長期の支援を考えている企業も半数以上で、熱気を感じました。
 熊本県庁の方(発災後、まだお休みがない状況とのことです・・)、またJVOAD、ピースボートという現地で活動されている皆様の報告があり、また視察された企業からの報告もありました。在宅避難者、車中泊がまだ続いていること。赤十字への募金がそこまで集まっていないことから、東日本では仮設住宅に提供された家電セットをお渡しできないといったことが発生しています。
 報道が激減する一方で、緊急期以降の支援はこれからになります。ボランティア、物資、その後の本業を活かした支援など、企業の皆様の取り組みに大きく期待しています。また我々も日本財団さんとともに現地の動きとのコーディネートを行います。熊本での取り組みを検討している企業の皆様、何かありましたらお声かけ頂ければと思います。
 なお、本日から助けあいジャパンさんが開設した熊本地震特設サイト「いまできること」で早速昨日のレポートがあがっています。こちらのサイトにも是非注目ください。

「震災から一ヶ月半。日本財団が現地報告・被災地支援説明会を開催」
http://bit.ly/1Ps21BN


 さて今日はG1関西フォーラムに出席するため、いまは神戸にいます。これから理化学研究所の視察です。
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2016年06月03日

社会的インパクト評価イニシアチブの設立検討会合。(6月3日)

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社会的インパクト評価イニシアチブ検討会合にて。

 社会的インパクト評価イニシアチブの設立検討会合に、新公益連盟の事務局長の立場で参加して参りました。NPO/市民セクターの役割が増していますが、必ずしも社会的投資や寄付に対する成果がでているのか、見えづらい面があります。そうした評価手法を整備し、日本国内に普及するための機運を高めるために関係者が集い、このイニシアチブが発足します。
 新公益連盟は、特に成果重視の事業者が30団体集まっていますから、まずはこのネットワークに入っている団体はほぼ社会的インパクト評価を行っているように、流れを作っていきたいと思っています。
 さて今日は午後に、熊本地震についての企業説明会があり、50を越える企業・団体が集まる予定です(※1)。メディアの注目はすでに落ちていますが、企業の皆様と何ができるかを考えていきたいと思います。

※1 企業向け被災地支援説明会開催(日本財団)
http://www.nippon-foundation.or.jp/news/pr/2016/66.html

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2016年06月02日

6月20日、地方創生に企業がかかわる意義を考えるイベントを共催します。

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JEBDA鷹野さんと、日立の増田さんと。

 昨日は、JEBDA鷹野さんと、日立増田さんと、6/20に共催させて頂くイベントについて打ち合わせ。国・自治体・地元企業・大手企業一同に会し、「地域で活動すること」の意味について議論致します。私はパネルのモデレーターで参加します。

「地方創生に地域外の企業が関わるインパクトとは何か?〜復興のフロントランナー、釜石市・女川町のオープンシティ戦略に学ぶ〜」
・2016年6月20日(月)14:00-17:15 @日立製作所品川セミナールーム
・特別講演「地方創生の現状と課題」 間宮淑夫(内閣官房まひ・ひと・しごと創成本部事務局次長)
・「釜石市のオープンシティ戦略」 田中透(釜石市副市長)
・「女川町の1000年に一度のまちづくり」 近江弘一(女川みらい創造株式会社専務取締役)
詳細・申し込みは→http://jebdaevent20160620.peatix.com/

 丁度newspicksでノーベル平和賞を受賞したカイラシュ・サティヤルティ氏と坂之上洋子さんの対談が掲載されていましたが(※1)、そこでも企業による社会貢献の未来像が示されていました。カイラシュ氏は「20年後に実現する」と書かれていましたが、実は日本企業は東北復興の現場で、彼がイメージする取り組みを一定程度実現しているように思うのです。どんな取り組みが進んでいるのか、6/20のイベントでご理解頂ければと思います。

※1 ノーベル平和賞・カイラシュ 将来のビジネスは思いやりと知性が手をつなぐ
https://newspicks.com/news/1583897/

[読書]『政・財 腐蝕の100年』(三好徹,2012)〜1703旅
『午後2時頃には会社へ戻って、朝に下した指示の実行ぶりを確認する。もし、思ったほどに進行していなかったら大声で叱咤し、それが一段落すると、要路の高官を招待してある妓楼へ赴き、酒席の間に政府の次の動きをさぐり、ときには徹底的に頭を下げ、場合によっては威嚇的な言葉をつらねる。これが岩崎の日課であった』

 明治から昭和にかけて、時の政治家や経営者がいかに金銭的な癒着を行っていたかを紐解いた一冊です。これを読んでいると、某都知事含め、最近の政治家の所業がかわいく見えてしまいます。最近は少し指摘が行き過ぎているようにも思いますが、権力者の汚職のすさまじさを知ると、やむを得ないのだろうと感じます。

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2016年06月01日

G1・KIBOWソーシャルアワードの受賞 (6月1日)

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G1・KIBOWソーシャルアワード。

 「G1・KIBOWソーシャルアワード2016」社会起業家部門でアワードを頂戴しました。この社会起業家部門は、過去に大西健丞さん、宮城治男さん、佐藤大吾さんが受賞しているもの。今回は、ヤマトホールディングスの山内雅喜社長、SEKAI NO OWARIのFukaseさんと共に表彰されました。
 とりわけ"玄人"的な役割を評価頂ける内容で、黒子を自任している自分としては大変ありがたい賞です。賞に恥じないよう、東北や熊本の復興、そして日本にまだまだ潜む社会課題解決にむけて、歩んでいきたいと考えています。

代表 藤沢が「G1・KIBOWソーシャルアワード2016」受賞しました
http://rcf311.com/2016/05/31/160601_g1socialaward/


[読書]『原発避難者の声を聞く〜復興政策の何が問題か』(山本薫子ほか, 2015) 〜1702旅
「両親は『孫と離れたくないから帰らない』といっているが・・。(本当は)帰りたいのに嘘をついたまま避難先で死んでしまうのか、とも思うことがある」p22
「『住めないと頭では分かっているんだけれども戻りたい』という複雑な気持ちですね。そして、『戻りたい』というのは『住む』ということじゃないんだよね。『残したい』という話になってきたりとか・・」p25
「行政区内は家族みたいにみんな知ってたから・・そういうお隣さん、ご近所さんがいなくなったというストレスはすごいですね」

 原発事故による全町避難を強いられている、富岡町の皆様の生の声から、避難の実態を紹介している一冊です。富岡町の方にも話しを伺いますが、「帰還する、移住するの二択ではない。町民は本当は全員戻りたい」と話されます。希望と現実にズレがある部分に本質があるのです。福島に限らず、元住んでいた地域を離れた方ほど、体や心に負担がかかっている現実もあります。時間をかけたサポートが必要です。

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2016年05月31日

一新塾への登壇 (5月31日)

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一新塾の講演にて。

 もう二週間前になりますが、一新塾に登壇しました。一新塾は大前研一さんが設立した政策学校で、政治家や社会起業家を養成することを目的としています。私が大学生のころに設立されていて(1994年)、当時から注目されていましたし、千葉市の熊谷市長や、横須賀市の吉田市長も通った経験があるように、我々世代における松下政経塾のような役割を果たしています。20年前から「いつか登壇したい」と思っていましたから、一つの目標が果たせたようで、感慨深いひと時でした。

※1 一新塾講師に、一般社団法人RCF代表理事の藤沢烈さん
http://shiminproject.isshinjuku.info/?eid=1427891

[読書]『カーニヴァル化する社会』(鈴木謙介,2005)〜1701旅
「 監視社会を支えるのは、監視とそれにまつわる権力の集中ではなく、監視そのものの遍在である。そしてそのことによって、これまでとは異なった種類の問題が私たちの社会に生じる可能性がある」
「依存症者がアルコール依存を強める背景には、依存症者と家族との関係が強く影響していることが明らかになってきた。つまり、依存症を抱えた夫に対し、一見献身的に尽くしているように見える妻が、夫の依存状態を後押ししているのだということだ」

 「ハレとケ」という言葉があるように、本来日常生活と祭りは分けられていました。しかし「2ちゃんねる」に代表されているように、日常生活が祭化しつつある・・・そんなネット社会の特性を10年前に喝破した一冊です。instagramやsnapchatが使われているように、この傾向はさらに強まっていそうです。
 私自身は東北復興や熊本復興を仕事にしていますが、そこで感じるのは「社会のアリーナ化」。問題はそこにあるのに、それをネタとして消費する人ばかりがいる現実。問題は深まるばかりです。
posted by 藤沢烈 at 06:58| Comment(0) | TrackBack(0) | 街と人の旅 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする